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君の手を引いて
夏の暑い日、彼はまた穴を掘っていた。

木陰で規則正しい土を掘り返す音を聞いていると眠たくなってくる。


「綾ちゃんー、もう戻ろうよー」

「タカ丸さんは戻っていて良いですよ。」


まったく、この子は何を考えているのだろう。


「よっこらせ」


立ち上がり、穴に近づく。

ずっと座っていたせいか少し立ち眩みがした。


「ねぇ、綾ちゃん」

「なんですか。」


穴を掘り続ける彼の背中に話しかける。


「なんで穴なんか掘るの?」

「好きだからです」

「……。」

「じゃあ、タカ丸さんはなんで髪を結うのが好きなんですか」

「えっ…あぁ。」


そう言うことか…、と納得してしまう。


「暑いんだから休もうよ。ほら汗も拭いて」


手拭いを差し出すと綾部は振り向いて少しムッとした。


「はいはい、早く上がっておいでよ。そうだ!あんみつでも食べに行こうよ!」

「あんみつ…。」

「ね?綾ちゃん甘いもの好きでしょう」

「好きですけど…」

「休みの日くらい穴掘らないで、デートでもしようか」


にっこり笑ってみるが、ツンっとそっぽを向かれた。


「あはは、冗談冗談。美味しい甘味処見つけたんだ!ね、一緒に行こう」


上から手を差し出してみる。


「…私と一緒で良いんですか。他にもタカ丸さんと一緒に居たい人はきっとたくさんいます」

「ん?何言ってるの、僕は綾ちゃんとだから行きたいんだよ」


ふにゃっと笑顔を見せると

やっと、綾部はタカ丸の手を握った。


「…今日、だけですよ。本当は穴を掘っている方が好きなんですから」


横顔が真っ赤なのは黙っておく事にする。


「はいはい、じゃあ髪をキレイに結ってからね!」


握ったままの手はとても熱い。

顔が赤いなんて言ったら鋤で殴られるかな。






―END―

なんかグダグダでごめんなさい。
タカ丸→←←綾部がブームなんですがうまく書けない\(^q^)/

気を使うタカ丸、自分以外の誰かにヤキモチな綾部……おいしい!!←

とりあえず、綾部は女装してデートすればいいよ^^b


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