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西
桜 三蔵 甘
桜美し
君愛し









「三蔵、ほら、早く!!」
はしゃいだ名前の声が聞こえ、三蔵の意識はゆっくり浮上してきた。
「ねぇ三ぞ…あれ?寝てる?」
「今起きたところだ」
寝起きではっきりしない頭をフルに使い、三蔵は考えた。ジープは止まっている。八戒たちの姿は見えない。日が高いからそろそろ昼食にしようと止まったのだろう。
「もしかして…起こした?」
「もしかしなくてもそうだ。」
何故三蔵が午前中からうたたねなどしてしまったか。
答えは名前と悟空にある。
…要は昨夜遅くまで騒いでいたのだ。
三蔵は自分の睡眠をことごとく奪った名前を見た。
髪にピンクの花びらがついている。
「で、どうしたんだ」
「うん!八戒が向こうでお弁当にしましょうって。大きな桜の木があるんだよ」
道理で名前の髪に桜の花びらがついているはずだ。
ジープから少し遠ざかり手招きをしている名前に向かい三蔵は声を発した。
「名前、こっちに来い」
名前は不思議そうに首を傾げながらやってきた。
そして三蔵の顔を覗き込む。
その瞬間名前は唇に温もりを感じた。
「さ、三蔵!!」
すぐに身を引いた名前が顔を赤くして三蔵を見ると、三蔵の指の間には桜の花びらがあった。
それにみとれている名前が我に返ったとき、三蔵は既に歩き出していた。
「さ、三蔵?」
「飯だろ?行くぞ、名前」
「う、うん!!」



君と見る桜
こんな日々も悪くないと思う午後






あとがき
――――――――
初書きです!!
うわ、恥ずかしい!
やっぱり最初はこの方、と思い、最遊記の三蔵様です。

名前様、お読み頂きありがとうございました。

3月22日

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