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D.C.S.B.〜永劫の絆〜
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『神魔島』で熾烈を極める死闘が繰り広げられていた頃、一隻の船が初音島に到着していた。

そう。神王や魔王、霊王達がラバーズ達を乗せている船である。


その船の中で一人の少女が目を覚ましていた。



メリア「ん……?あれ?私、いつの間に眠っちゃってたのかな……………ライガ、起きてください。着きました……………よ?」

目を覚ました彼女は未だにはっきりとしない意識を覚醒させながら自分の傍らで眠っているであろう息子を起こそうと手探りでそれを探す。

しかし、そこで異変に気づく。

そこにライガがいないことだけではなく、全体的な異変に。


メリア「………刹那、様?」

愛しい人の名前を呼んでみる。

だが、返事は返ってこない。

メリア「刹那様?ライガ?」

今度は立ち上がり、そして先程よりも少し大きめの声で呼ぶ。

だが、返事は返ってこず、そして視界にもいない。

そこで彼女は気づく。

彼らがこの船に乗っていないという事実に。



そうと気づいた彼女は走り出す。

向かう先など決まっている。

そしてそこに辿り着いた。



メリア「父様っ!!」

勢いよく王達の寝室に飛び込むメリア。

そんな彼女の息は途切れ途切れで、どれだけ必死に走ってきたのかを物語っている。


霊王「おお、メリア。そんなに慌ててどうした?」

そんな慌ただしく部屋に飛び込んできた自分の愛娘に、少しだけ驚きつつもなにかあったのか問う。


メリア「父様、刹那様たちは“何処にいますか”っ!?」

メリアのその質問に、ギョッとする霊王。

刹那達がいないことが知れるのは時間の問題でもあり、差して驚きはしなかったものの、まさか直球コースで問われると思ってもいなかったからだ。

メリア「何処にいるんですかっ!?刹那様もっ!ライガもっ!それに、ほかのみなさんもっ!」

答えようとしている霊王に続けて質問を投げつけていく。

魔王「お、落ち着いてくれメリアちゃん。隠さずちゃんと話すから……」

さすがにこの光景を見ていられなくなったのか、魔王がメリアに制止を呼び掛ける。

メリア「説明なんて要りませんっ!!私はただ刹那様たちが何処にいるのか聞いてるだけなんですからっ!!」

魔王の制止も今のメリアの耳に届かないのか、鬼気迫るような声で叫ぶ。

その様子を目の当たりにして、魔王達は黙り込んでしまった。

だが、霊王だけは違った。

霊王「メリアよ。これから話すことを心して聞きなさい。そして、どうか気を確かに持ってほしい」

霊王はそれだけ言うと、いつも以上に真剣な眼差しでメリアを見つめる。

メリアのそれに負けぬように真剣な眼差しで見つめ返す。


そして、霊王は全てを語り始めた。






メリア「そんな………刹那様たちが………どうして………」

霊王から話を聞いて、メリアは床に崩れてしまった。

そして、押し殺したような泣き声が、王達の寝室に響き渡る。

それを聞いて、王達は苦々しい、まるで苦虫を噛み潰したような表情のまま慰めることをしなかった。

いや、この場合出来なかったと言ったほうが表現的に合っているであろう。

それだけの負い目を、彼らは感じているのだから。


そしてメリアは泣いた。

その涙が枯れ果てるまで。

そして願う。そして想う。

自分にとって、最愛なる人物の帰りを。

自分にとって、掛けがえのない存在となっている人物の帰りを。

自分にとって、大切な存在になっている人物達の帰りを。


彼女に出来ることは、それしかないと理解しているから。

それしか出来ないからこそ、そう願い、想いを涙に込め、祈るしかなかった。

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あきゅろす。
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