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D.C.S.B.〜永劫の絆〜
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そこにあるのは、まさに灼熱の翼。

羽ばたかせる度に火の粉が辺りに舞う。

しかし、それは木々に燃え移ることはない。

その焔は、ただ眼前の敵を焼き尽くすだけの存在なのだから。






創「……悪いが、一気に片をつけさせてもらうぞ」

邪神(分身体)「ほう。たかが剣の力を解放しただけでよくも強気になる」

創「言ってろ。すぐにその身は灰と化すんだからな」


創が鳳凰を振り上げると、刀身に焔が走る。

それは次第に渦を巻き、一つの刃として鳳凰を包み込んでいた。



創「……燃やせ、『鳳凰』!!」

焔を纏った刀身を、そのまま邪神(分身体)へと振り下ろす。


邪神(分身体)「………ぐっ!ぬぅぅぅっ!?」

振り下ろされた紅蓮の剣を両腕の鱗で受け止める。だが、


邪神(分身体)「(……っ!?なんだ?吾が腕が、溶けているだとっ!?)」

邪神(分身体)の顔に驚愕の表情が見え隠れする。


創の持つ炎熱系の斬魄刀、『鳳凰』。

この剣の有する能力は重力操作だ。

故に、刀身自体の重さをもはや圧し返せないほど重くし、その状態で焔を纏えば灼熱なる炎だ。熔けないモノはないと言ってもいいだろう。

しかし、これを行っている際、創は敵からの攻撃を躱せなくなってしまう。

到底圧し返せないほどの重力を相手に乗せているのだ、当然、自分にもそれは適用される。

つまりはすぐに軽くできないため、攻撃が来たとき、反応は出来ても剣自体が重いのでは防ごうにも防げないからだ。

相手にとって厄介な能力でありながらも、自分にもデメリットがあるのは少し考え物だと、創は常々思っているという。



創「………この程度の重さじゃやっぱり斬れねぇか。なら、これくらいはどうだ?」

そう言いながらさらに刀に力を込め、重力を倍加させ重くしていく。


邪神(分身体)「うっ……くぅ……………」


次第に重さに耐えられなくなってきたのか、鱗は溶け始めた状態のまま、今まで通らなかった刃が皮膚にめり込んだ。




創「………じゃあな。その両腕、貰うぜ!」


そう言って創がさらに力を込めた瞬間、今まで傷すらつかなかった邪神(分身体)の腕は何事もなかったかのように斬り落とされた。



邪神(分身体)「ぐぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおっ!!!!!???」


腕が落とされた痛みに悶え苦しむ邪神(分身体)。

だが、悶えながらも腕は即座に再生に入っていた。


これが“邪神”の持つ固有能力の一つ、『超速再生』である。

『本体』がこれを持っている以上、『分身体』もまた再生能力が付加されるのは必至。


まるで虚が持つ超速再生を行っているかのようにボコボコと血液や肉が音を立てながら再生していく。

しかし、それを待っていてやるほど、創は我慢強くない。



創「……あのさ、必死に腕治してるとこ悪いんだけど―――」

“――――――灰燼にするわ”


その声が響いた直後、邪神(分身体)はなす術もなく言葉通り灰燼と帰した。

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あきゅろす。
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