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D.C.S.B.〜永劫の絆〜
Page22
香恋「な、なにっ!?」

ライガ「結構大きい、ですねっ!?おぉわっ!?」

香恋「ライガっ!!?」


突然の地震により、足元がグラつき体勢を崩してしまうライガ。

体勢を崩し、倒れそうになるライガを、香恋はなんの躊躇もなく自分へと引き寄せた。




暫く揺れが続いた。


しかし、この揺れは自然のモノではなく、なにか人為的に起きたモノなのではないかと、香恋は揺れが治まるまで思わずにはいられなかった。



揺れは治まり、香恋はとりあえずホット安堵の息を漏らした。


しかし――――――





香恋「ふぅ〜…とりあえずは、なんでもない地震みたいね」

ライガ「…………む、ムゴゴ…………」

香恋「ん?ライガ?」

自分の胸の辺りからライガの苦しそうな声が聞こえてくる。

それを不思議に思った香恋はふと自分の胸元に視線を落としてみると、


ライガ「むぅー!むぅー!」


そこには自分の豊かな胸の中で苦しそうにもがくライガの姿があった。


そこで我に返る。


先程自分は倒れそうになったライガを助けようとライガの腕を引き、自分の胸元へと抱き寄せた。

ここまではいい。

しかし問題はそこからだった。

その後暫く続いた揺れの中、香恋はずっとライガを自分の胸に押し付けるような感じで抱きしめていたため、ライガはどうあっても酸素を吸うことが出来なかった。

つまりは、豊満すぎる胸に押し当てられていたため、ライガは呼吸が出来ず、酸素不足に陥っているのだ。


香恋「あ、あ………っ。その、大丈夫?ライガ」

とりあえずライガを自分の胸から解放し、酸素を与える。

ライガ「………はァー、はァー。こ、殺す気ですか………」

数分振りの空気を目一杯吸うと、ライガはジト目で香恋を睨む。

香恋「い、いや〜………私もとっさの行動だったからさぁ……ごめんごめん」

苦笑しながら謝る香恋。

それだけ必死だったのだろうか?

まあ、そこは彼女のみぞ知るということである。



ライガ「まったく。女の人のむ、むむ胸で窒息死、なんて、今どき笑えませんよ………」

胸の部分を言うとき、さすがに恥ずかしいのか、ライガは少しだけ頬を赤くしながら言った。


すると、


「ライガっ!」


後ろから心配の色が混じった声でライガを呼ぶ女性の声。


振り返るとそこには、


ライガ「か、母さん……っ!?どうしたの?そんなに慌てて……」

メリア「あなたのことが心配だったんですよ……。さっき地震がありましたよね?だからです」


慌てながらライガに駆け寄るメリアがいた。

メリアは心配な面持ちでライガに近寄ると、我が子をそっと抱きしめた。


ライガ「…ちょっ!?か、母さんっ!?」

突然抱きしめられたことに顔を真っ赤に紅潮させるライガ。

彼にはこういった展開が多々あるのでしょう。

仕方ありません。

なんせ、柊家の母親達は心配になると我が子をすぐに抱きしめる人物ばかりなのですから。


メリア「今日はもう遅いですから、寝ますよ?」

我が子を抱きしめながら、メリアは言う。

ライガ「ね、寝るのはいいけど、その前に離してよ……」

メリア「ダメです!また悪いことしないように、今日は一緒に寝るんですからっ!」

ライガ「ええええっ!!?か、母さんっ!」

ライガは思う。

“今日は”ではなく、“今日も”なのでは?と。




香恋「ふっふーん♪それじゃあ、私も今日はライガと一緒に寝ようかなぁ♪さっき、どさくさとはいえ、抱き心地がとっても良かったのよねぇ♪」

慌てふためくライガにさらに追い打ちをかけるように、柊家の悪魔っ娘、香恋はいやらしい笑みでライガを見つめる。

彼女はただ単にライガを抱き枕にしたいだけなのだろうが。


ライガ「えっと……………………この際の俺の人権は?」

メリア&香恋『ありません♪』

この言葉に、ライガは母と姉的存在達に従うしかないのだと、悟ったそうな。




その後、ライガが母と香恋を含めた姉的存在達、つまりは柊ラバーズ達に抱き枕として寝るハメになったのは、また別の話♪

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あきゅろす。
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