D.C.S.B.〜永劫の絆〜 Page34 放たれた宝具(カラドボルグ)は周りの空間を捩切りながらファルケンとぶつかり合う。 ぶつかり合った二つの矢は凄まじいほどの爆風と衝撃、爆音を撒き散らしながら爆ぜた。 シグナム「……ば、馬鹿なっ!?まさかファルケンを相殺するとは……しかし……」 士郎の放った宝具で自身の技の中でも最強の位置に部類されるファルケンを相殺されたことに驚くシグナム。 だが、その驚愕の顔も数秒で消え失せ、次の瞬間には口元を吊り上げ、歓喜に満ちた笑みをその顔に浮かべていた。 シャマル「……ど、どうしよう!シグナムのバトルマニア魂に火が点いちゃった!」 シグナムのバトルマニア魂は心底ヤバイのか、シャマルがかなり取り乱し始める。 シグナム「レヴァンティン!」 レヴァンティン《Explosion.》 レヴァンティンから薬莢が一つ舞う。 その瞬間、再びレヴァンティンに炎が宿る。 純一「やらせるか!」 シグナムがしようとしていることを察したのか、純一は桜華陽炎を下段で構えながら距離を詰めていく。 シグナム「紫電一閃!!」 炎を纏ったレヴァンティンを振りかぶり、叩き下ろす。 純一「鳳孤炎麟華!!」 炎剣と炎刀が唸りを上げて攻めぎ合う。 ヴィータ「アタシらも本気でいくぞ!アイゼン!!」 グラーフアイゼン《Explosion.Gigant Form》 カートリッジを二発ロードしたグラーフアイゼンはまるで某勇者王の持つ巨大なハンマーに変化する。 ヴィータ「轟天爆砕。ギガント、シュラァァーークっ!!」 稟「……デカイ!」 先程の倍以上の巨大さを有したグラーフアイゼンをヴィータは稟に向け、振り下ろした。 稟「ておおおおお!!」 卍解とフルドライブは異常な圧を発しながらその場に在るもの全てを吹き飛ばす。 士郎「稟!?くそ!」 ザフィーラ「先へは行かせん!!」 士郎「投影、開始!そこを退けっ!」 士郎の進行を阻むようにザフィーラが士郎の前に立つ。 それに対し士郎は再度投影を行い、ザフィーラに斬り掛かる。 二人は剣と拳をぶつけ合うと火花を散らしながら攻防を繰り返す。 なのは『かなり白熱してきたけど……』 麻弓『……これ以上は、さすがに結界が持たないのでは?』 フェイト『……刹那』 刹那『確かに限界………だな。悠!』 稟達とヴォルケンズを覆っていた結界に所々に亀裂が生じ始めていた。 流石にこれ以上は無理だと判断した刹那は悠に声をかけ、司会席から消える。 悠「はいよ」 すでに司会席から離れていた悠は軽く会釈すると、瞬時にその場から動く。 稟達&ヴォルケンズ『はああああああ―――――っ!!!!』 六人の雄叫びと一際激しい爆音と衝撃と砂埃が結界内全体に引き起こる。 次第に煙りが晴れていく。 そこには、六人の他に三つの人影が、それぞれ自分の武器で各三人の持つ武器を受け止めていた。 [Back][Next] [戻る] |