D.C.S.B.〜永劫の絆〜 PageF 〜柊邸・リビング〜 リビングに着くと悠、藍、凍夜の三人が朝食を食べずに刹那とメリアが降りて来るのを待っていた。 藍「刹那お兄ちゃん遅〜い」 刹那「悪い悪い」 悠「おっす!よく眠れたか?二人とも」 メリア「はい!とっても♪」 凍夜「どうでもいいけど、とっとと飯食おうぜ」 刹那「そうだな」 メリア「私、凍夜さんが作るごはんを食べるのは初めてなのでとっても楽しみです♪」 凍夜「あんまり過度な期待はせずに頼む」 とりあえず、朝食は滞りなく進む。 凍夜「ふぅ〜。食った食った」 数分後、皿や茶碗にはキレイさっぱりと中身がなくなった状態で置かれていた。 食事を終えて満足そうに言う凍夜。 自分で作った料理で普通言わない台詞である。 朝食を終えた刹那達は、それぞれ立ち上がり、 刹那「飯も食ったし、学校に行きますか」 悠「そうだな」 メリア「では、行きましょう」 三人は鞄を持って玄関に向かった。 凍夜「…待てコラ。俺達を忘れんじゃねぇよ」 三人揃って自分達を無視することに軽くツッコミを入れる。 まあ、彼は藍を小学校に連れて行かなければならないので、外されて当然である。 藍「じゃあ、行ってきま〜す」 凍夜「そんなにはしゃいで転ぶなよ。ったく」 嬉しそうにはしゃぐ藍を見て、ため息が零れる。 これから気苦労が増える、という意味ではあまり喜ばしいことではないが、仕方のないことだ。 凍夜「よっと………」 玄関に出たところで藍を抱きあげる。 凍夜「んじゃ、藍を学校に連れてくから先に行っててくれ」 刹那「了解。瞬歩使うなら出来るだけ人のいないときに使えよ」 凍夜「分かってる」 メリア「藍ちゃん。いってらっしゃい」 悠「頑張れよ」 藍「うん♪」 凍夜「じゃあまたな」 玄関から外に出た瞬間、凍夜と藍の姿が一瞬にして消えた。 刹那「さあてと、マジで向かうか。学校に」 刹那の言葉と共に三人は家を後にした。 ここで大体一時間前に遡ってみよう。 〜芙蓉家・寝室(???)〜 「稟くん。朝ですよ。起きてください」 今、あるベットで一人の少年が可愛い女の子に起こされていた。 「…ん〜。後5分…」 少年は寝むたそう声を上げながら、なかなか起きる気配がない。 普通なら強行手段に移る者が多いが、この少女は他の者達よりも格上であった。 「今日は稟くんの好きななめこ汁ですよ」 稟「ん…。起きる。おはよう楓」 起きた。 先程まで起きる気配のなかった少年がその一言で起きた。 楓「はい♪おはようございます♪服は机の上に置いておきますから、早めに下りてきてくださいね」 稟「ああ。分かった」 楓は嬉しそうに部屋を後にする。 彼女こそ、良妻と呼ぶに相応しい人材なのかもしれない。 さて、先程なめこ汁に敗北を期したこの少年をおおざっぱに説明しよう…っと思ったがやっぱりめんどいのでやりません。詳しく知りたかったらキャラ設定をよく読んでください。 稟「よっし!下に行くとするか」 準備を終えた稟は、部屋を後にした。 〜リビング〜 稟がリビングに着くと、朝食の用意はすっかり出来あがっていた。 リビングには、先程彼を起こしにやってきた少女、“芙蓉 楓(ふよう かえで)”と紫の髪をツインテールにした少女がイスに座って、彼を待っていた。 「お兄ちゃん遅い!私お腹減っちゃったよ〜」 稟「ゴメンゴメン。おはよう。プリムラ」 先程の紫のツインテール少女、“プリムラ”に詫びの言葉と朝の挨拶を述べる稟。 プリムラ「おはよう。お兄ちゃん」 最高の笑顔で朝の挨拶を稟に返すプリムラ。 この笑顔でK.O.された人が沢山いたとかなんとか。 楓「どうですか?お口に合いますか?」 稟「何言ってるんだよ楓。楓の料理が口に合わない訳無いだろう?」 楓「…っ。ありがとうございますぅ♪」 稟に褒められ、楓の頬は嬉しさのあまり赤く紅潮する。 芙蓉家ではこんなにものどかで微笑ましい朝が展開していた。 [Back][Next] [戻る] |