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FinalFantasyT
8.とりあえず、海賊ボコりました。

港町プラボカにて―


『取り敢えずどこいったらいいんだろう?』


コーネリアを出て数日。


当てもなくさ迷う日が続き、優羅たちは途方に暮れていた。


そして、大荒れの海を見つめながら、優羅はため息をつく…………………


 本当は、この街で海賊探さないといけないんだけどなぁ〜。見つかんねーんだもんよ。何処に居んだよ。全く〜。


本来ならここプラボカで海賊を見つけて船をもらうことになっている……筈だ。
しかし、優羅たちの前にはそれらしい奴は現れなかった。


リ「確かに、何処に行けばいいか聞いていなかったものね…………ヤヌス?どうしたの?」


『いや、聞いたといても絶対わからなかっただろ。……っておい!何処行くんだよリース!Σ( ̄□ ̄;)』


リ「ヤヌスが船見つけたらしいの!乗せてもらえるか聞きにいきましょ♪」


行き先が決まらずグダグダ話をしていると、どうやらヤヌスが船を見つけたらしくリースはヤヌスのあとを追って、船のある方に行ってしまった。


――あ、何かフラグだ。


そう思いながらも、優羅はリースたちの後を追ったのだった。


………………そして。


「オウオウ!テメーら、俺らが名のある海賊だって知ってんのか!アァ!!」


『知らねーよ。てか誰だよ』


 見事なフラグ回収オツです。


 てか、街で出くわすんじゃなくていちいち船までいかなきゃいけなかったのかよ………。て、ここじゃ攻略本はあまり意味をなさないんだった。


「テメェ、いい気になりやがって!おい!オメーら、アイツらを………………」


『………………誰を、どうするって?(^言^)』


「ヒィッ!Σ(´□`;)」


優羅は少し脅したつもりだったのだが、どうやらその黒笑いがあまりにも恐ろしかったらしく海賊(手下)はガタガタと震えていた。


 ……これはこれで傷つくな。てか、何で後ろの四人は同情の顔を向けてんだよ。後で絞めてやる!


優羅は拳を握り締めてそう心の中で誓った。


優羅がそう思っていると。海賊の頭がいきり立ったように手下を怒鳴り付けるとこう言った。


「仕方ねえ!俺様が直々に………………ぶべらっ!」


海賊の頭が喋り終える前に、優羅の右ストレートが顔にクリーンヒットし、頭は情けない声を出して倒れこむ……


『先手必勝。あとうるさい。』


ここ数日なかなか進展がなかったことと、頭のウザさにキレかかっていた優羅の頭の中は、この船を強だt……ではなく、いただこうと考えていた。


 え?こいつら倒せば船もらえるんだろ?
だったら頭を潰せば簡単に手に入るよなぁ(^言^)



『取り敢えずさ……これ以上ボコボコにされたくなかったら、船寄越してさっさと消えろ』


「はっ、はい!直ぐにお譲りします!でもって直ぐにここから消え去ります!」


ついででボコボコにされた手下たちは、ノックアウトした頭を連れて脱兎のごとく逃げていった。


当の優羅は未だに黒いオーラを放ちながら「フフフフ……」と笑っている。


 これから優羅を怒らせないようにしよう……


そう心に決めた光の一行だった。


船の中―


『いやぁ、船の旅っていいねぇ♪青い空に青い海!サイコーだなぁ』


 て言っても、今の時点じゃ行けるとこ決まってるけどさ…………………。


「でも。ほぼ強だt「何か言った?(^言^)」すみません……」


〈優羅の黒笑いは怖すぎるわ!
……後のリース談〉


「それにしても、何時の間にあんなに強くなっていたのだ?、優羅」


ウォーリアはプラボカでの事を思いだして、ふと優羅に尋ねた。


『これでもかなり戦闘してるからなぁ〜。気づいたらかな?』


 そういや、なんやかんや言っていっつも先頭きって突っ込んでるからなぁ……。


「そうか、あまり無理はするな」


『え?あ、あぁ。分かった』


曖昧な返事をしながら優羅はウォーリアを見る。
ウォーリアは正面を向いて海を眺めていた。


海風にさらされたウォーリアの青銀の髪は日の光を映しながらキラキラと輝いていた。そんなウォーリアに見とれてしまっている自分はもういろんな意味で手遅れなのかもしれない。


 ……やっぱり、ウォーリアは守られる「女の子」がいいのかな……。そうだよ。だから、私なんて…………………。いや、いいんだ。もし、帰れることになって、彼が私の事を好きになってしまっていたら。辛い筈だから……………………………………って


『何乙女チックな想像で落ちこんでんだ私はあぁぁぁ!!!』


急に頭を抱えてそう叫んだ優羅に、近くにいたリースたちは「大丈夫?」という顔で見ている…………………



「!?!」


勿論、隣にいたウォーリアが驚いたのは言うまでもない。


「…………………優羅?」


『へっ?な、なんだよ……』


「もし、悩みがあるなら相談に乗るが……」


 いや、あんたに話せたら悩んでないから。


はぁ。とため息をつくと「気が向いたら」と誤魔化して優羅は船内に入っていった。


暫くはこのモヤモヤと戦うことになるかもしれない…………………。
でも。まあそれもいいかな、等と思った優羅であった。


次は何処へ向かおうか…………………。




続く…………………

―――――――――――――――――――
あとがき
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えーと。八話目ですね。ここはかなり前から構想が出来ていたので直ぐにできました。
恋する乙女のシーンって感じでしょうか?
やっぱりヒロインも女の子ですからね。
(全く持って女の子らしさなどないが……)

これからの進展気になりますねぇ〜♪




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あきゅろす。
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