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FinalFantasyT
9.王子のお目覚め大作戦!

プラボカで船を強引に貰った光の一行はエルフが住むという国に来ていた。


『うわぁ。きれいな町だなぁ〜』


「そうね……とても神秘的だわ」


優羅はリースと二人で感嘆の声をあげている。


そんな二人をウォーリアは慈しむような目で見ていた。


「ウォーリア。変わったね?」


ウォーリアにそう話し掛けたのはサルテ。
サルテはウォーリアの変化が嬉しいらしい。
ウォーリアはサルテのその様子に戸惑いながら問いかけた。


「変わった。というと?」


サルテはよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりにビシッと背を伸ばすとウォーリアに指をさして言った。


「雰囲気がね。柔らかくなったんだ!今までピリピリしてたでしょ?」


「そう……なのか?」


「ピリピリしてたでしょ?」と聞かれても自分では分かりようのないことで、ウォーリアは曖昧な返事しか出来ない。


「そうなんだよ!」


曖昧な返事をすると、サルテは念を押すように強く言った。


 そんなに変わったのだろうか…………………


そうウォーリアが思っていると、サルテはとんでもないことを言い出し始めた。


「でも……うんやっぱり優羅が来たからだよね?…………………ウォーリアは優羅のこと……好き?」


「なっ!!」


いきなり何を言い出すんだ!とサルテを睨みつけるが、サルテはウォーリアの視線などもろともせずに答えを待っている。


「…………………っ。」


「ねぇ、どうなの?好きなの?それとも…………………嫌い?」


 嫌いなわけがあるか!彼女は大切な仲間だ!


そう心では思うものの、言葉にできずに黙りこんでいると、遠くから自分たちを呼ぶ声が聞こえてくる。


『おーい。ウォーリアー!サルテー!エルフの城に向かうぞー!』


話の聞こえていない優羅はキョトンとしながら二人を見ている。


ドキッ―


「可愛いよね…………………ああいうとこ。……?ウォーリア?」


ウォーリアは優羅を見ながら苦しそうなもどかしそうな顔をしている。


それを見たサルテは思わず吹き出してしまい、ウォーリアに睨まれた。


 まだまだ自覚なしだね……。でも脈はアリ…かな?後でリースに報告しとこっと♪


実はサルテとリースの「優羅の恋を応援しよう」という企みだったことなどウォーリアには気づく筈もなかった。


エルフの城―


『き…………………綺麗……』


「優羅?」


『ねぇ!あれ見てよ!壁に水の膜が張ってるよ?!信じられる?!綺麗だなぁ〜』


思わずいつものしゃべり方ではなく昔使っていた言葉遣いに戻ってしまっているが、それに気づいていないのか優羅ははしゃいだように喋っていた。
相当この城を気に入ったのだろう。
声も割りと高めで、いつもの声はわざと低くしているのだと知った。


「いっつもその声と言葉遣いだったら良かったのに」


『!!!……っ!ごほん。少しはしゃぎすぎた』


リースの言葉でハッとした優羅は慌てて咳払いをして、もとの喋りに戻した。
恥ずかしいのか顔は少し紅くなっている。


『ほ、ほらっ!エルフの王子がいるところまで行くぞ!』


紅くなった顔を隠しながら急いで上がる優羅にサルテとリースはクスクスと笑っていた。


勿論。ウォーリアを見ながら…………………。


その時ウォーリアはなんとも言えない表情をしていたとかそうじゃないとか…………………



続く…………………



______
あとがき

これで九話目、もうすぐ十話目突破です!

ウォーリアはヒロインに無自覚ながら意識している模様。

ヒロインは勿論ウォーリアのことは好きです
でも恋にはちょっと…………………
な感じでしょうか。

サルテとリースは同盟を組んでウォーリアとヒロインをくっ付けるつもりのようですね。ヤヌスは…………………
ほっとかれちゃってますね。かわいそ。

王子のお目覚め大作戦とか言っときながらエルフの王子が出てこない…………………。orz
次は絶対出てきます。寝てるから台詞ないけど[ネタバレΣ( ̄ロ ̄lll)ハッ!しまった!]






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あきゅろす。
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