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楽しむ黒猫
004




   ドガン


爆音に飛び起きた椿。
パチクリと瞬きをして昨日の記憶を探り出す。

逆トリップ。


慌ててベッドから降りて服を着替えて家を飛び出した。


爆音が公園から聞こえる。


見てみれば、おろおろした茶髪の少年。
その先にはあり得ない喧嘩をしている三人の美少年。


「夢じゃなかった…」


すたすたと歩み寄る。


「どうゆうこと?」

「ひぃ〜!遊姫さんが来ないからって三人とも喧嘩しはじめちゃって……
 Σうわぁ!?遊姫さん!?」


隣に来て初めて綱吉は椿に気付いた。


「苗字で呼ばないで、椿でいいから」

「え、あ……あの!?」


綱吉が叫んだが椿は一直線に三人の元に走った。


   どがっ













「いってぇ〜…!!」

「だ、大丈夫?獄寺君…」

「大丈夫っす!
 てめー何しやがんだ!」

「ぁんねー。君のダイナマイトは目立ちすぎるの!警察きたじゃない!!」


椿の家に一同はいた。外ではパトカーのサイレンが聴こえる。

椿は獄寺に飛び蹴りをして喧嘩を中断させた。


「君が遅いのが悪いんだよ」


一人で寛ぐ雲雀が言った。


「すみません、寝坊しました。だからって小学校の近くで派手に喧嘩するな!」


ダンッとテーブルを叩けば綱吉が震え上がった。


「お腹すいた」

「……」


謝る言葉はないのか、と椿は雲雀を睨んでから諦めて立ち上がった。


ピシャリとしめて一人でキッチンに立った。


「手伝いますよ」

「あ、ありがとうございます。あたし料理下手なんで」

「おや、そうでしたか」


気配もなく隣から顔を出した骸はおかしそうに笑って手伝ってくれた。
米があるから、卵焼きを作る。


「ご家族は?」

「見ての通り出掛けてる、母は仕事、兄弟は学校」


卵は骸に任せて米を茶碗にすくって答える。


 


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あきゅろす。
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