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楽しむ黒猫
141 タイプ



「骸君は何でも手伝ってくれる顔立ちのよすぎる息子。超自慢したくなるなー」

「椿お母さんの為なら何でもしますよ?」


いい子いい子と椿は骸の頭を撫でた。骸は妖艶に微笑んだが椿は気付かない。


「やっぱり、一番は雲雀君かな」


椿が指を差したのは雲雀。


「……何故、ですか?」

「んーとねぇ、雲雀君可愛いから」

「…喧嘩売ってるの?」


にぱっと笑う椿。


「お前…趣味変だな」

「てめぇに言われたくねぇよ」


獄寺に笑顔で毒を吐く椿。


「ちっちゃい雲雀君とか可愛いと思わない!?」

「え、いや…えっと…ごめんなさい想像できません


話をふられたが綱吉は青ざめて謝罪した。雲雀は綱吉にとって恐ろしいこの上ない存在でしかない。

可愛い幼少時代など想像つかない。


「…椿さん、僕の幼少時代より雲雀恭弥の方が可愛いと言うのですか?」

「うん…ごめんなさい?」

「何故謝るんですか」

色々ごめんなさい


とりあえず椿は骸に謝罪。

骸の幼少時代は口にできない。
触れてはならないだろう。


「この中じゃあ幼少時代は綱吉が一番可愛かったかもね」

「じゃあなんでヒバリなんだよ!!」

んーそうだな。雲雀君がタイプだからかな


サラリと言った言葉に四人はピタリと停止した。


「…え?」


綱吉は聞き返す。


「雲雀君がタイプだから」

椿はもう一度言った。


「この中じゃあ雲雀君が一番タイプだもの。顔とか、性格がもうちょっと優しければ理想にぴったりだな」


ポカーンと笑顔のままの椿を見る雲雀。
思いもしなかった言葉。


「……ふぅん…」


押さえきれない笑みを隠そうと雲雀はそっぽを向いた。


ふと気付く椿。
何だか空気が重いような…

鈍感な椿はよもや地雷を踏んだことなど気付かない。


なんとも言えない三人。
いつも椿と喧嘩をしている雲雀に負けた。

敗北感に襲われる骸。
訳わからない感情に落ち込む綱吉。
ショックを受けつつ綱吉の顔を伺う獄寺。


(あれ?)


唇に指を当てて首を傾げた。






 


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