君を好きでいたいから
2
「徹史って運動とかしてないのに力あるよなぁ〜」
何気に腹筋割れてるし…
「柚が軽すぎるんだよ。ホント、女みたいだよな…細い腰しやがって。」
「ほっとけ!」
ケラケラ笑いながら俺の腰を掴んできた徹史を残して
空き教室を後にした。
もし俺が女みたい、じゃなくて本当に女だったら…
徹史と付き合えたのかな。
「柚!おいてくなよなぁ〜」
授業が終わってすぐに徹史が駆け寄ってきた。
「徹史が女みたいとか言うからだろ。」
「女とか比べものにならないくらい
気持ちいいから許して。」
「うるさい、バカ。」
顔が赤くなるのを感じる。
誰かに聞かれでもしたらまずいのに
平気でそんな事を言う徹史に鞄でもぶつけてやろうとした時…
「てつ〜帰ろぉ。」
俺が一番会いたくない徹史の彼女が教室に入ってきた。
そんな俺の気持ちも知らない徹史は
彼女に笑顔を向けて俺から離れていく。
「じゃ、帰るわ。また明日な〜」
「今日ね〜寄って行きたい所あるの。」
「どこ?」
「公園、いい?」
「いいよ。」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!