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小説
だけど仕事は頑張らなくちゃ                        双子座兄視点 幼少時代 ヤンデレサガ→アイオロス 替え歌風










ギリシアの片隅にある聖域の
第三宮を守る双子座のサガ。
神の様と称えられて人々に人気の黄金聖闘士。
そんな彼の悩み事は
愛する人の浮気性。
「私というものがありながら、宮に帰ってきてくれない」

だけど仕事は頑張らなきゃ。
聖衣をその身に一生懸命。
過去の形見の双子の聖衣。
殺れば殺るほどよく光る。



「…今日も聖域は平和か」
十二宮であの人を見かけた。
「……」
隣の山羊座は一体何?
忠誠がよく似合う、後輩の男と仲睦まじく。
笑いあう彼らを見ていられずにその場を離れる。

だけど仕事は頑張らなきゃ。
指令をその手に一生懸命。
頬を涙で濡らしながら
民の粛清に精を出す。



「…騒がしいな」
聖域はなにやら不穏な空気。
「……」
何か変化があったらしい。
神殿の前であの人を見かけた。
隣の蟹座は一体何?
悩ましげな彼に寄りそう軽薄な男。
思い切りと潔さがよく似合う。
嗚呼、そんな奴が良いというのか。

だけど仕事は頑張らなきゃ。
意思を心に一生懸命。
紅く眼を腫らしながら。
教皇の背後に忍び寄る。



「……どうしたというのだ」
聖域はにわかに騒ぎ始めた。
再び変化があったらしい。
「……」
教皇の間の前であの人を見かけた。
隣の魚座は一体何?
美しい彼の腕を掴んで。
一体何をしようというのだ。
本当に見境がないのだな。

だけど仕事は頑張らなきゃ。
宝剣を片手に一生懸命。
髪の色こんなだっただろうか。
今日も仕事に精を出す。



ようやく仕事も一段落した。
会いに来てくれないのならば。
こちらから会いに行こうか。



お前への深い忠誠
       教皇殺しの思い切りと潔さ
                 神殺しの金色の宝剣 片手に掴み
お前好みの男になっただろう?

どうだ?私、綺麗だろう?





今日は聖域が大騒ぎ。
今度は射手座が殺された。
これで聖域全体が巨大な変化に飲み込まれたらしい。

それにしてもひどい人だ。
教皇服の私を見て。
「お前は誰だ」
なんて
まるで私が別人みたい。


だけど仕事は頑張らなきゃ。
仮面を片手に一生懸命。
闇に染まった教皇猊下。
見れば見るほど。
私自身。










あとがき
ボーカロイドの『円尾坂の仕立て屋』を聞いていたらこんなのが出来た。
替え歌じゃないか?と思ったが微妙に合わない所が多すぎるので風味で。
歌のほうだと3人が死んでしまい最後に男も殺されますが、こっちの年中組は黒サガに取り込まれた…みたいな。
ヤンデレサガ。一方的な片思いで、射手座がアテナを連れて逃げるまで。
アイオロスがアフロディーテの腕を掴んでたのは
「…最近聖域がおかしくないか」
「…さあ。私は分からない」
「アフロディーテ、何か知らないか?」
「アイオロスが分からないほどの事なのに、私が分かるわけないだろう」
「待ってくれアフロディーテ」
で、腕を掴む。見たいなシーンで決してよこしまなシーンじゃない。
あ。
あと、「お前は誰だ」の台詞は勿論「WHO ARE YOU」で。


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