novel
悪知恵のよくはたらく兄弟の弟・V
地球政府による人類大量虐殺の後に生まれ、
保身を図った両親に、
まだ10歳にもならない兄とともに捨てられた少年、V。
気のいい老夫婦に兄とともに拾われ、
幸運にもかわいがってもらい、意外と平穏に生き延びる。
老夫婦からは生き延びるための暮らしの知恵を
いろいろ教わっている。
また、人の良さだけじゃない強かさも教わる。
顔はかわいい。
"弟"のせいなのか、考え方や行動が少々幼い。
そしてマイペースなのか、ややとろい。
だがこの3拍子を活かして、
口の上手い兄と二人三脚で腹黒く稼いだりする。
なかなか悪知恵の働く子供。
老夫婦が亡くなった後、
都会のほうが子供だけでも目立たないだろうという兄に従い
上京する。
両親のことはほとんど覚えていない。
そのため、兄のように政府を憎む気持ちがピンとこない。
おいしいものをお腹が空いた時に食べられるなら、
どんな世界でも構わないと思っている。
兄のことは大好きで頼りにしている。
ボヤッとしているけれど、
憎めない明るさをもつ少年である。
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