novel
超長髪の中学生主婦・R
まず目がいくのは、腰をゆうに超える長い髪。
器用に編み込み、キチンと一本の三つ編みにしてても
腰に届いているのである。
ほどいたらどこまで届くのか。つい気になってしまうだろう。
本人はいたって平然と、その長い髪と付き合っているようだ。
ただし、夏のプールの授業だけは、
さすがにげんなりしている。
母を早くに亡くし、
父、兄、弟二人をいっぺんに面倒を見、家事をこなす。
中学2年生にして主婦。
まあ、もともと人の面倒を見るのは苦にならないらしく、
家族中心の生活にも特に不満はないようである。
大変と言いつつ、その顔は明るい。
とはいえ、
同級生たちから浮いているのは間違いない。
人当たりのよさと、明るい口調で、
中学生らしからぬ存在感を放っている。
常に現実的に。常に合理的に。
父と兄の心配をよそに、
ますます主婦魂が磨かれていく女子中学生である。
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