novel
彼女の前だとへたれな男子高校生・I
それほどの美形ではない。
でも目鼻立ちは整っているので、キレイといえばキレイ。
それに加えてスラッとした長身が、
女子の心を掴むのかもしれない。
彼は女性にモテる。
高校に入学してからは、それなりの成績をキープし、
それなりに授業をサボり、
軽いノリの友人らとゲーセンやカラオケ、合コンなどで騒ぎながら
それなりに楽しく過ごしていた。
人当たりがよく、友人たちからの人望もある。
本人無自覚の人たらしの才能だ。
女子にモテることも嫌みにならない。
そんなそれなりに楽しい毎日に、突然、閃光が放たれるのである。
偶然見かけた少女に、うっかり心を奪われたのだ。
凛とした佇まい、瞳の奥深くに宿る強さ。
思わず背筋が伸び、その後、彼女を追いかけまわすことになる。
案外したたかな一面もあり、
孤高の彼女と親しくなるために、その少女の親友と仲良くなってから近づいている。
なのに、いざ少女と対面するとペースが乱れてしまうのだ。
見た目に反して純情なのか。
それとも想い人が手強いだけなのか。
男子高校生Iのへたれな毎日は続く。
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