今日君にサヨナラ≠
7
女の子に優しい無気力少年。
何で湊と付き合ったのかわからない程モテる。
うちの学年の王子の一人だ。
もちろん東山君も。
そういえば屋上は佐倉のテリトリーだと湊が言ってた気がする。
「見てないけど…」
初めて東山君と話すな。
「ふーん。
てか泣いてたの?」
東山君はチラッと私の顔を見た。
…目、腫れてるのかな。
「…」
「話したくないならいいけど佐倉もいないみたいだし暇だから話ぐらい聞いてあげるよ」
まさか王子の一人にそんなことを言われると思っていなかったので一瞬固まる。
東山君は私の横まで来るとそのまま寝そべった。
柔らかい仕草に私は固く結んだ糸をほどかれた気がした。
「…彼氏をふったの」
気づいたら、話してた。
「好きだったけど、好きだからこそ無理矢理付き合っていたくなかった。
私から解放してあげたかったくて別れたの…」
告白したのも私からでデートに誘うのもメールをするのも私から。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!