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goodbye boy
5



何で高等部はこんなに敷地が広いんだよ!
時雨はやっと見えてきた体育館に向かって全力疾走中だ。
あれからもう15分経っている。
零士も怖いが副会長である満の方がもっと怖い。
今頃は腹を普段より黒くしているだろう。
若干悪寒を感じながら額から垂れてくる汗を袖で拭い体育館の裏口の扉を開けた。



「遅いよしーちゃん!」



プンプンと言いながら時雨を迎えてくれたのは会計の清茂夏生。
時雨より小さく可愛らしい美少女のような夏生は実はバリタチという小悪魔だ。
皆には“なっちゃん”と呼ばせている。
夏生に返事をすると時雨は急いでステージに行った。



「お待たせしてすみません。
今期風紀委員長に選ばれた一年の遑時雨です。
入学したてなのでまだ至らないところが多々ありますがどうぞよろしくお願いします」



時雨が礼をするとステージ下では「抱いてー」「抱きてー」などの黄色い声が湧きあがった。
本人の自覚はないが時雨はネコやタチもウケる美人だ。





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あきゅろす。
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