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goodbye boy
2



マイクを通してして言うとステージ下では黄色い歓声が聞こえる。
女子がいないこの男子校では珍しくないが「抱いてー」などと言う声すらある。
いつもなら舌打ちぐらいするのだが今の零士にはそれすら気にならない程他のことで頭が一杯だった。
あの馬鹿はまだ来ないのか。
昨日あれほど遅れるなと言っておいたのに…。
先程の放送で起きただろう相棒を思い浮かべ深いため息を吐いた。



「次は風紀委員会の紹介に移ります」



いつもの嘘臭い笑顔を張り付けて副会長である日下満が司会をしている。
「キャー日下様ー!」とまたステージ下からの歓声。
さすが生徒会、容姿で選ばれるだけあって人気が高い。
自分もその一番であるのを忘れて零士は頷いていた。



この学園はホモやバイが九割を占めており生徒会や風紀委員会は『抱きたい・抱かれたいランキング』で決まる。
その方が生徒が下についてくれるからだ。
なので投票数一位が生徒会長、二位が風紀委員長と交互に決めていく。





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