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俺は、こいつを苦しめていた。苦しんでいるのに、気付いてやれなかった。凛はすごく悩んでた。人を殺すことでしか自分の居場所を作ることができない凛に、気付いてやれなかった。本当は凄く怖かったはず。人を手にかけることは、凄く重いことだから。なのに、こいつは1人で耐えていた。……何も、知らなかった。

勝手に、凛は人を殺す事をなんとも思っていないと決めつけていた。本当は、こんなに弱いのに…。


「ごめん、」



謝ることしかできない自分が、憎かった。




「…ック、…ウ、」

顔を赤くして涙を流す凛に、なんて声をかければいいんだ?




「ごめん…。ずっと無視して、悪かった。悩んでるのに気付いてやれなくて、ほんとごめん…」


出てくるのは後悔と懺悔の台詞。



「…さみし、かったよ…っ」



「・・・え?」


凛の上からどいて座り直した。そしたら、凛は両手で顔を覆いながらまた話出した。



「ふ、2人に無視されたとき、すごく、寂しかったよ…っ!!」


「ごめん…もう絶対にしないから…」


「ほ、本当…?」


「あぁ、約束する。だから…独りだなんて言うな…」


もう、絶対に独りになんかさせないから。

今気付くなんて、俺は馬鹿だ。……ずっと凛を見ていた。日に日に弱くなっていく凛に気付いていたのに、勝手に勘違いして…。こんなに気にかけていて、自分で何でだ?って思ってた。けど、ようやく分かったんだ…。



「なぁ…」


こんな時に言うなんて、不謹慎だと思うけど…。今言わないでいつ言えばいい?



「な、に?」


















「好きだ」



















風が、止んだ。






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あきゅろす。
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