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近距離恋愛
リョーマ姉設定

※近親相姦要素有

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最初に言っておく。私は馬鹿なんかじゃない。頭がちょっと悪いだけ。きっと、生まれた時にネジを1本お母さんのお腹の中に置いてきちゃったんだ。でもって、きっとそのネジは弟のリョーマの中に入ったんだ。だから、リョーマといると安心するし、”私”でいられる気がするんだ。




「ねぇ、凛。俺、風呂入りたいんだけど」


「まだリョーマの匂いを堪能してない!」


「きもいひっつくな馬鹿」


「いーやーだー!さっきは凛姉ちゃんって可愛く呼んでくれたのにー!」


「あんたの耳は飾りなわけ?だれが姉ちゃんだって?馬鹿凛で十分だよ」


「そんなツンデレリョーマも好き!」


「俺がいつデレたの?ほんっと、馬鹿だね」


「リョーマの愛の鞭が痛いよ!」


「アイ?何それ」


「うぅ…リョーマがいつにも増して辛辣…お姉ちゃんくじけそう!」


「そのままくじけて倒れてればいいのに」


「リョーマのばぁか!どうして私の愛が届かないの?シャットアウトするなバカ!」


「…風呂入って寝よ」



リョーマは私の腕を振り払って縁側から立ち去った。女の私がリョーマに敵うわけないのに、リョーマはいつも私にかまってくれる。口ではああ言ってるけど、根は優しいんだ。こんな駄目駄目なお姉ちゃんに構ってくれるんだから。


「今日もお疲れわたし!」


んーっと背伸びをして縁側に横になった。ちょっと肌寒いけど、気にならない程度だ。リョーマがお風呂上がるまで暇だし、ちょっと寝ようかなあ、なんて。















凛は一言で言うとバカだ。それ以外の言葉で言うとドジ。ともかく、抜けてる奴。本当に血が繋がってるのか疑問に思うくらい。だけど、無邪気な笑顔が可愛くて、本当に年上なのか疑うくらい純真で。だから、俺はついつい構ってしまう。この前親父に隠れシスコンって言われたけど、否定できなくてムカついた。






「風呂上がったよー…って、凛?」




さっきまで騒いでた凛は、猫みたいに丸くなって縁側で眠っていた。風が冷たいからか、体は冷え切っていた凛。…ったく、世話の焼ける奴だよ。ブランケットをかけてあげると、ふわふわのブランケットに頬を擦りよせた。ほんと、猫みたい。こうやって大人しければ、普通に可愛いのになあ、なんて柄にもないこと思うのは、きっと凛が可愛いせいだ。



「リョ、マ……」



寝言で俺の名前を呼ぶとか、恥ずかしい奴。
ほんと、バカみたいに純粋で、バカみたいに笑顔振り撒くから、こっちは心配で胃がキリキリするよ。俺がいつも毒舌吐くのは、構ってほしいから。人前でもそうするのは、どんな形であっても凛の特別でいたいから。――――――――――俺は、凛が、














「好きなんだよ、ばーか」














姉貴なんて呼ばないのは、そんな関係が嫌だから。誰よりも近い存在だけど、それ以上近付くことが出来ない、遠い存在。姉弟愛だとか言われるけど、俺は一度もそんな愛情表現をした覚えはない。俺は、本当に好きなんだ。凛が、好きなんだ。





いつか、きっと凛は結婚する。俺から離れて、別の男と一生を過ごす。それがきっと凛の女としての幸せなんだ。だから…だから、それまでの間。それまでだけでいいから、俺の隣にいてよね。俺はまだまだ、凛から離れたくないんだから。



「お休み、凛」



白くて柔らかい頬にキスをして、俺は部屋に戻って行った。











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リョーマの気持ちに気付いてた
だけど、受け入れないのは
怖いから
ねえ、どうして私達は
こんなに近くに
生まれてしまったんだろう
近すぎて、遠すぎるよ
ねぇ、リョーマ
私達、バカだよね

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「私だって、好きなんだよ…」








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最初はギャグでブラコン姉夢にしようと思っていたのですが…
隠れシスコンのリョーマが書いてみたくなって手を加えたら、こんな展開orz

久々の更新で自分の文才のなさが露呈(笑


スピカ様
応援ありがとうございます!

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