リョーマの休日後IN越前家
リョーマの休日のその後!
タイトル通り越前家編
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「…ねぇ、なんで?」
夕方、リョーマが家に帰るといい匂いがした。その匂いに誘われてリビングへ行くと、何故か赤飯に鯛の丸焼き。何か祝い事か?と思って、リョーマはキッチンに立っていた菜々子に声を掛けた。すると、菜々子はにっこり笑ってソファで寛ぐ南次郎に視線を向けた。
「リョーマ君に彼女がいたんですって?言ってくれればよかったのに」
「…こーゆーことになるのが目に見えてたからね」
「いいじゃないですか!今日はお祝いですよ」
にっこり言うもんだから、怒る気も失せたリョーマ。ニヤリと笑ってこっちを見ていた南次郎を精一杯睨みつけてから、ブツブツ文句を言いながら自分の部屋へ向かった。
「で、リョーマ。孫の顔はいつになったら見せてくれるんだ?」
「ぶっ!!ごほっごほっ、――親父!!!」
「あなた、はしたないですよ?そういう話は食事が終わってからゆっくりと…」
「あら、いいじゃないですか。私、妹が欲しいわ…ねぇ、リョーマ君」
食事中、黙々と食べていると南次郎が唐突に口を開いた。しかも、話が飛び過ぎていて。身構えていたリョーマだったが、こんなことを一番に聞かれるとは思ってもいなくて吹き出してしまった。フォローしてるつもりのような倫子と、妹が欲しいとさらりと言う奈々子、ニタニタして返事を待つ南次郎を見て、リョーマは切実に思った。早くこんな家から出たい、と。
「まぁ、その話はおいおいとゆーことで。名前は何てーんだ?ジェシカちゃんか?ミリアンちゃんか?エリザベスちゃんか?!」
「何で全員日本人じゃないの?その人達ってもしかして、親父のオトモダチ?」
「あらそうなの?あなた、」
「お、おじさまったら…っ!」
「え、ん、あ、と、わ、ワタシシリマセーン!」
南次郎はガツガツと目の前の料理を口に詰め込むと、サイナラ!と言って逃げてしまった。
よかった。とリョーマはほっとしていた。……が、夜中にまるで念仏を唱える様に、南次郎がリョーマの枕元で「彼女の名前は何だ〜」「どこまでいったんだ〜」などとエンドレスに囁き続け、リョーマは寝不足で次の日登校した。
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そういえば、菜々子さんってリョーマさんって呼んでる!
そう気付いた時には、サイト内で菜々子さんはリョーマ君呼び決定していました。
そのうちIN部活動編なんて書くかも。
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