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星に願いを?(SS)
short story !

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「私…変かもしれないの」


「変って?」


なんとなく海に行きたくなった。しかも、夜中に。それをリョーマに言うと、じゃぁ今から行こうって言われて。まるで、コンビニにちょっと行ってくるっていうくらい、軽々しく言ったリョーマ。本当に海に行きました。
微妙な季節にこんな時間。夜の海には誰もいなかった。ただ、波の音だとか、潮風の囁きだとか、自然が発する音しか聞こえなかった。

そんな時、空を眺めていたら流れ星が見えた。「「あ、」」と、リョーマと被ると、2人で顔を見合わせた。そしたら、リョーマは何を願ったのか聞いてきて。たっぷり間をあけて私は答えにならない答えを言った。



「私欲しいものだっていっぱいある。リョーマと行きたいところもたくさんある。だけど…流れ星を見たら、そんなの全然頭に思い浮かばなかったの。何も思いつかなかったの。私って、変だね」


「ふーん…」


あれ。ちょっと深刻かと思ったのに、リョーマは笑ってた。明かりはないけれど、暗闇で慣れた私の目には、確かにリョーマの笑った顔が写っていた。



「なによー…」


「ん?いや、別に?…何も思い浮かばなくたっていいんじゃない?」


「へ?」


「だってさ、それって……星に願うような願はないってことじゃん。つまり、あんたが"こうしたい"とか"ああしたい"だとか、そう考えてるのは全部叶ってるってことなんじゃん?願いがないのはいいことだよ」






「……へへ、私って、幸せなんだね」



嬉しくてヘラリと笑うと、変な顔!って言われた。









星に願いを?




ううん!そんなのしない!

しなくたって、ぜーんぶ、

リョーマが叶えてくれるもん!


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