強 敵 リョーマ彼女 ほの甘…であってほしい ---------------- 私の彼氏は正直言って可愛い。目はネコ目で構いたくなるし、髪はさらっさらで羨ましい限りだ。でもって、身長は152cm。…実際はもう何ミリか小さいけど。160cmある私にとってこの身長差は抱きつくのにちょうどいい。もちろん私から抱きつく側だ。腕がフィットしてほんっとーに抱きつきやすい。 けど、彼はそれを不満に思ってるらしい。だから彼は、いつも一生懸命に私より高い位置に立とうとしてる。キスするときは、大抵階段の段差のあるとこや、2人して座ってるときだ。…そんな仕草が可愛くてしょうがないって思うのは、彼を一番近くで見れる私だけであってほしい。 「リョーマ、私にもかまって?」 「んー?」 けど、可愛くないとこもしばしば。例えば、今みたいに彼女である私がリョーマの家に訪ねて部屋で2人きりだってのに、彼女を放って愛猫のカルピンとじゃれあってることとか。(だけど、じゃれ合う姿が可愛いんだよ!文句言えないよ!) 「…凛、顔緩みまくってキモい」 「か、彼女に向かってキモいはないでしょ!」 例えば、キモいとかバカとかドジとか言って意地悪することとか。(その時のニヤって口角上げるのも可愛いなんて酷い!)真面目に反論すると、思いっきり笑ったり。(笑いすぎて涙出てる?!) 「ごめんごめん、凛の反応面白いからついついからかいたくなるんだよね」 「あーあれ?好きな子ほどいじめたくなるってやつ?」 「…そうかもね」 ずっきゅーん!心臓にハートの矢が刺さりました!その笑顔は反則だぜ! 「構ってあげるから…ほら、おいで?」 「っリョーマのばーか!意地悪なリョーマ嫌いっ!」 「って言いながら抱きつかれても…説得力ないから」 くそうっ!リョーマを嫌いになんてなれるわけないじゃないかっ!惚れた弱みってのはこんなにも…っ リョーマ、暖かいなぁ…(変態) 「…眠く、なっちゃった」 「え、」 (私の特技:お休み3秒!) 「生殺し…?」 凛は本当に寝やがった。今日の凛の服装はワンピース。学校では見慣れない短いスカートなんて穿くから、座ったときの生足の露出度がいつも以上。一応俺だって男なわけで、可愛いって思ってる彼女がそんな格好で"かまって"とか…。凛のことを視界に入れないようにカルとじゃれてたのにさ。思わずカルを手放した。話しかけられたからには返事をしないといけないわけで…ったく、俺にどこ見ろっての?!照れ隠しにキモいと言えば真面目に反論してきて、本当に面白かった。 凛は、良く言えば"素直"、悪く言えば"単純"だ。だから、からかってて面白いし、いつでも気が抜けるような笑顔を見せるもんだから可愛くて仕方ない。おいで、と言えばいつものように思いっきり抱きついてきた。 ………ここはベッドだし、とか考えてたらまさかの"眠くなっちゃった"…。ほんと、ため息しかでない。凛の寝る速さは前々から知ってたから、どうにかして寝ない様に…と思ってるうちに寝息を立てた凛。 起こせないのは、惚れた弱み。 強 敵 親父は、いつか絶対テニスで負かす。 だけど… 凛には、一生敵いそうにもない。 ---------------------- 本当は、可愛いけどカッコいいリョーマを書きたかったんですが…… ←前次→ [戻る] |