25※
時間をかけてじっくり解され、窄まりに陽炎の熱が充てられる。
「苦しかったら言えよ？」
「……ぅ、ん…大きいのは、自覚してんだな」
「一応な…いつも、やたら苦しそうだからな、挿れる時」
分かっていたこととは言え、そんな姿まで見られていることが堪らなく恥ずかしい。
「まあ、咥え込んじまえば溶けてくれるけどな。顔も体も」
「なっ……！？」
そんな恥ずかしいこと言わんで良い！！
陽炎の気遣いが嬉しい反面、こうやってからかわれるのはいただけない。
苦しいのは仕方がないとは思う。だって、人とは違う質量のあれな訳だから。
しかし今回、腰を下ろしていくのは自分な訳で。
要は、自分の匙加減で陽炎を挿れれば良い。
が、それも難しそうだな、と思ってしまう。
散々弄り回された挙げ句、かなり喘がされて、既に膝立ちになっているこの体勢ですら、維持するのが困難なほど体が震えてしまっているのだ。
それでも両手で優しく腰を支えられ、撫でられると、早く陽炎とひとつになりたいなんて考えてしまう。
「い……、挿れるからな」
信長は腰をゆっくり落として、窄まりに当たる熱を挿れていく。一番太い先端部分を飲み込んでしまうと、信長は苦しさに喘いだ。
「ぅ、ふぅ………んんっ」
苦しそうに喘ぐ信長の頬や腰を、陽炎は労るように撫でた。
撫でられたところで、苦しさが和らぐわけではないけれど、気遣われているのか嬉しくて、信長は陽炎のすべてを包み込むことに専念した。
「っ、ふぅぅ……は、入ったぁ……」
「っ……大丈夫か？」
「ぅ、ん……だいじょ、ぶ……けど、苦しいぃ」
陽炎は優しく笑いながら、口づけを落としてくれる。
陽炎にしてみれば、苦しいと泣きながらでも、自分を受け入れてくれることが嬉しいのだろう。
実際、受け入れているのだから、自分で自分を誉めてやりたい。
「そろそろ動けそうか？俺様も、ずっとこの状態っていうのは、正直…厳しい」
「うっ……」
それは、分かる。
同じ男なんだし……動かしたくなるのは男の性だから。
でも、正直いって、動きたくない。
だって……。
こ、この状態で動くってことは……俺が、腰を上げたり下げたりするわけで……。
で、でもっ！
それはそれで恥ずかしいっ！
辛抱強く待ってくれている陽炎は、額にうっすらと汗をかいていて、我慢していることが、ありありと分かる。
しばらく葛藤したあと、信長は意を決して、そろそろと腰を動かしてみる。
「っ……ふ、ぅあっ……ん……」
大丈夫、痛みはない。
半端ない異物感はあるけれど。
腰を落とす度に、陽炎の大きすぎるそれが、信長の良いところを掠める。
でも、そこを集中的に刺激することは避けた。
もう既にいっぱいいっぱいなのだ。
これ以上、自分で刺激するのは、信長には無理だった。
唯でさえ、自然と腰が揺れるのを抑えられなくて、断続的に快感の波が押し寄せてきているのだ。
「ふ、ぅうう……か、かげろっ……も、無理ぃ」
恥ずかしさと快楽で、全身が震えてしまい、泣きながら陽炎にしがみついた。
「良い子だ。よく頑張ったな」
頭を撫でられながら耳元で囁かれると、それがまた、快感を誘って全身がぶるりと震える。
満足に快感を得られなくて陽炎も辛いと思うのに、すぐにこうやって労られると、申し訳なく思ってしまう。
「動けないなら、俺様が動かしてやる」
「…え？」
口に出そうとした言葉は、陽炎が腰を突き上げたことで、言葉にならなくなってしまった。
「ひぁっ！？……あ、ぁ、あぁ………んうっ」
信長自身の重さなど、まるで感じていないように、腰を掴まれ、一気に落とされる。
いきなり奥まで届いた陽炎のそれは、息が詰まるほどの快感を運んでくる。
「あっ……まっ、待って！そんな、したらぁ……出る……出ちゃうぅっ……ひぅ！」
「何度でも、出せっ……はっ」
そんなこと言われても、何度も出してたら体力が持たなくなるのは目に見えていて。
「やっ……あ、あぁっ……」
腰を持ち上げられては落とされて、容赦なく揺す振られてしまえば、すぐそこまで迫っている吐精感を押し止めるのは難しくて。
「ひぅっ……ぃ、ぁああぁぁっ！！」
呆気なく登り詰めてしまう。
「や、やぁっ……ひっ……ひぅぅっ！ま、待って……今、出たっ、出たからぁ……あ、ぁっ、ぁぁ……！」
「もっと、もっと……っ、はっ……」
何が？
そんな疑問は、自分の喘ぎに邪魔されて口に出すことも叶わなかった。
激しく揺さ振られて、強すぎる快感に上体を起こしているのも辛くて。
涙なのか、涎なのかも分からない水分が顔を汚しているのは確実だけれど、もう、それどころではない。
「ひっ、あ、ぁぁっ……う、動かなっ……ぁぁっ 、へんっ、変になるぅぅ…！」
「良いぞ、もっとおかしくなれ……」
もう吐精感どころではなくて、動かされる度に後ろの窄みが収縮を繰り返している。
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