24※
まさか、自分が男のモノを口に含む日が来ようとは、思わなかった。
でもそれが陽炎のモノだと思えば、嫌悪感はない。
ただ、恥ずかしいだけだ。
手に触れる感触は、どくどくと脈打っていて熱い。
この時点で、既にどうすれば良いのか分からなくて、取り合えず溢れた蜜を吸いとるように、先端に口づける。
そうすれば陽炎の熱がぴくりと跳ねる。
先端を口に含んで、舌でゆっくりと舐めあげ、鈴口に舌を差し入れて溢れる蜜を舐めとる。
「あ、ぁぁ………」
こんなにも拙い舌使いで、少しでも感じてくれているのが分かって、信長は少し嬉しかった。
陽炎にもっと気持ち良くなって欲しくて、信長は全体を舐めるように舌を這わせ始めた。
「良いぞ………ぁ、はっ……」
全体を口に納めることは出来なくても、懸命に口を広げて咥えようと頑張ってみても、顎が疲れるだけだった。
ならばと、一度口から抜き、全体を手で扱きながら、舐めたり吸ったりしてみる。
ちらりと様子を窺えば、陽炎は頭を仰け反らせていた。信長の頭に手を押し付けるようにしながら、小さく息を吐きながら腰を揺らす。
気持ちいいのかな？
丁寧に先端を刺激しながら、浮かび上がっている筋もなぞるように舐めれば、陽炎のモノがビクビクと跳ね上がる。
「っ……くう……」
陽炎の口から苦しげな声が漏れたと思えば、添えられていただけの手が、力任せに頭を掴む。
「んっ！？ふぐぅ……っ、んぅっ……」
物足りなかったのか、陽炎が思いきり腰を突きつけて来たことで、喉の奥まで入り込みそうになったそれに、嘔吐きそうになる。陽炎のモノが口内を犯し始め、激しく腰を突きつけてくる。
信長は苦しさから、生理的に涙を浮かべた。
顎は疲れるし、喉の奥まで犯されて。
かと言って、口を閉じることも叶わず、もうされるがままの状態だ。
「ぐっ……！？んんん――――！？！！？」
陽炎のモノが一際大きくなったと感じた瞬間、喉の奥に熱い飛沫が迸る。
粘ついた密が喉に絡まり、信長は涙を溢しながら陽炎の射精が終わるのを待った。
「んっ…………ごほ、ごほっごほっ！！」
「悪いっ！信長。大丈夫か！？」
口から陽炎のモノを引き抜かれると、信長は盛大に咳き込んだ。それを見た陽炎は、本当に慌てたように顔を覗き込んでくる。
大丈夫な訳あるかよ！？
大量に吐き出しやがって！
とは思うものの、咳き込んでいる信長にそんな文句を言える筈もなくて。
「飲む必要はないから、吐き出せ」
「ぅえっ ………ごほっ…」
素直に頷いて、取り合えず喉の奥まで達した陽炎の蜜は、飲み込む他なかった。
独特の苦味が喉を通っていく。
涙が溢れて止まらないのは、生理的な苦しさだけではない。少し冷静になれば、ある考えが頭を過る。
もしかして、気持ち良くなかったのかな？
気持ち良さそうに見えたのは気のせいで、だから、あんな風に口淫に及んだのかも知れない。
せっかく陽炎に一緒に気持ち良くなろうって言われたのに、満足に陽炎を満たしてやれないなんて…。
「ご、…ごめん」
反射的に謝った信長に、陽炎は怪訝に眉を潜めた。
「謝んのは俺様だ。悪かったな、苦しかっただろ？」
「……でも、気持ち良くなかったんだろ？」
「は？」
「だからっ……、気持ち良くなかったから、あんな……」
なんだかもう、泣きそうだ。
いや、既に泣いてんだけど……。
「阿呆か。逆だ逆！気持ちよかったぞ？只、必死で俺様のを咥えて舐めてる姿が可愛くて、興奮しすぎたんだよ」
「……気持ちよかった？」
「ああ」
多少の安堵を感じて、陽炎の言葉の意味を理解する。
咥えて舐める姿？
その光景を想像してしまい、火が出るかと思うほど顔が真っ赤になるのが分かった。
なんで想像したんだ、俺！！
恥ずかしすぎるだろっ！？
陽炎は信長の上から退くと、恥ずかしがって悶絶してる信長を、抱き起こした。
「え！？……なに？」
起こされたかと思えば、そのまま陽炎の膝の上に、正面から向き合う形で座らされる。
こ、これって！？
もしかしなくても、お尻の孔を弄られて感じてるのを、間近で見られてしまうんじゃ？
いや、毎回見られてるから、今さらかも知れないけど。
俯いてしまった信長の顎を掴み、陽炎は上を向かせた。
そのまま陽炎に唇を塞がれ、次第に深くなっていく口づけに、恥ずかしさが薄れていく。
「ん、ふぅ……あっ……んぅ」
滑らかな双丘を撫でられ、そのまま陽炎の手は後ろの窄まりに触れてきて、信長はピクリと体を揺らした。
滑りの出ないそこに、先程出した蜜を塗り込められていく。
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