トランスミグレーション 10 「とーわ、みーっけた!」 サラサラの黒髪が首を傾げた瞬間はらりと落ちた 「あー…みつかっちゃったぁ…」 ぶすくれる永遠の頬を白い両手で挟み笑う 「とわは隠れるのが好きだよね」 「うん、大好き!…は?好きじゃないの…?」 もし自分だけ好きでそうじゃなかったらという思いにかられる そんなの物悲しいだけだから 「…そうだね、好きかな。僕は永遠が一緒なら何だって大好きだよ」 微笑むと花が咲いたように周りが明るく見える 「ねぇ!なんで隠れるのが好きかわかる?それはね…」 内緒話をするようにコソコソと桜の下 いつまでも一緒に [*前へ][次へ#] |