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運命の独唱(アリア)
call

「でもなんで隠してるのさーもったいねー」

カチャッとおとをたててティーカップをおいた佑を見る
引っ越した部屋は申し分ないほどで荷物もそれほどない奏の引っ越しはそれほど時間を用さなかった

「佑…直球すぎるよ?まぁ、俺も気になるけど」

佑をたしなめた風斗もチラッと奏をみた

「…まぁ、そうなりますよね…」

二人の視線を受けて口を開く
人には話したことがなかった俺自身の話

「俺…生まれた時からもうこの色だったんですよ。だからそれが普通だと思ってたんですけどね…でも…そうじゃなかった…」

普通じゃなかった…

それがわかったのは外にでて親以外と関わった時、親もこのめをみなければ優しかった

「どうして奏くんは目が青いの?」
「真っ青ー!面白いねー」

同年代の友達とよぶべき人は子供故の無邪気さで俺の容姿が他と違うことを指摘した

でもそれは十分すぎるほど俺が周りと違うことを認識させた

だから隠した
皆に気づかれないように、気持ち悪く思われないように

目を隠したら周りと同じになれるような気がした
街を歩いても何をしても人は俺を見なくなった
見てもスルーするようになった
指を指されることもはれ物のように見られることもない

「だから俺はカラーコンタクトと前髪と眼鏡が手放せなくなったんです。」

笑いながらそう言うと双子が近づいてきた

「かなちゃん」

「奏くん」



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