世界で一番きみが好き
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貴之の姿に視線が集中し、クラスメイト、主に女子達の間から黄色い歓声が上がった。
なぜなら、貴之は、長身、学校で一、二を争うを美形で勉強やスポーツがトップクラス。
さらに生徒会長という要素が加わり男女を問わず生徒から絶大な支持を得ており、人気もある。そのため、裏庭に呼び出され、女子から告白されることもしばしばあるようだ。
僕と違っていくらでも他に食べる友達が沢山いるのに、気を使ってお昼休みになると、毎回僕の教室まで迎えにきて、一緒に過ごしてくれる。
幼い頃から、ずっと僕の側にいてくれる唯一の人……幼馴染でもある
僕が傍にいたら迷惑になってしまうんじゃないかと思っても、今は、その温もりにすがるしかないんだ……
人は一人では生きていけないから……
どうしても、その温かい温もりに縋るしかないんだよ
「今日は天気がいいから、屋上でお昼にしよう」
「うん……」
お互いに顔を合わせ微笑み、僕は差し出された手を軽く握り締め手を引かれながら、屋上へと続く道のりをゆっくりと歩いた。
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