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堕ちた先には
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僕の言葉に満足したのか口元を緩ませると、煉はくすっと微笑んだ。
そして、リップ音を立てて頬に口付けると、僕のものを握っていた手を離し上下に激しくスライドさせた。


「やぁ…んぁ……あぁぁ――」


快感が僕の中を駆け巡り、刺激に耐えられず白濁した液体を自身の腹部の上に撒き散らした。
煉は目を細め、白い液体を人差し指ですくって舐めとった。


「はい、よくできたね。あまりにも、渚が可愛いところを見せてくれるから、俺のものがこんなになってしまったよ。今度は、渚から俺にご褒美ちょーだい」


煉は僕の腰に硬くなった自身を押しつけ、存在を示した。


熱い感触と廉の言葉に、いつかの悪夢という名の恐怖と快楽がよぎった。


いや……


誰か……


僕をここから……


暗い闇の底から救い出して……


透!!!


「透……助けて……」


僕が言葉に出した名前に、煉の動きが止まり、柔らかな笑みから一転、冷たい表情へと変わった。そして、一度大きく溜め息を吐いた。


「はあ……。また、その名前……。俺以外に渚の心を占める存在か。むかつくな。邪魔だな、そいつ。いっそ、消してしまおうか」


綺麗な顔を歪ませ、真っ暗な瞳で僕を見つめた。


「確かこの前、夏沢と2人でどこかに行ってたよね。何をしてたの?夏沢に告白された?キスされた?それとも、抱かれたの?」


煉の憎しみに満ちた瞳が僕を移す。


そんなこと、透は僕にしないよ。
そう言葉に出したかったけど、煉の凍りついた雰囲気に口が固まり、ぎゅっと目を瞑り首を横に振るしかなかった。


「ねえ、渚?誰かが渚のそばにいるだけでも許せないのに、夏沢は親友気取りだかしらないけど、傍にいて、笑顔を向けられて、声を耳にして、本当にむかつくんだよ。夏沢が消えれば、渚は俺を見てくれるのかな……」


煉の言っていることが理解できないよ


昔は煉といつでも一緒にいて、話をして、笑って、時には怒って、仲がよかった、心が通じ合っていたんだと思う。
でも、今はこんなにもすれ違う
離れていた時間が、そうさせるのだろうか……


「な、何を言ってるの?それに、消すって…どういう事?」


真っ白な頭の中で必死に言葉を紡ぎ出した。


「消すって言っても色々なやり方があるんだよ。例えば……、社会的な意味とかね」


煉は残酷な笑みを浮かべると、休むことなく言葉を続ける。


「俺は父親からいくつか会社経営を任されていてね、最初は会社経営に関わる気なんてなかったけど、渚を守るため社会的地位は必要だと思ったから始めたんだ」


「煉……」


「確か、夏沢の父親は、食品会社の社員だったよね。そこはね、俺が社長を務める会社の傘下にあるんだ。ねえ、渚、俺の言いたいことが分かる?」


「まさか……」


「そうだよ。俺の、一言で、夏沢の父親を首にすることなんて簡単なんだよ」


「そんな……」


血の気が引いていくのがわかった。


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あきゅろす。
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