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堕ちた先には

舌が這うたびに、わざと立てられるピチャピチャとした水音と甘い感覚にくすぐったさを覚え、快感が体中をひた走る。


「んっ…ぁん…」


僕の意思とは反対に、くぐもった声が両手で押さえた手の平から漏れ落ちる。


「ふふっ…気持ちいいのかな…?」


断続的に与えられる快感に頭の中に靄がかかってきた頃、


「渚、可愛い…。俺の下で快感に震える姿を見ていたいけど残念。すぐには優しくしてあげないよ。今日は渚にお仕置きするって決めたからね」


煉は僕の耳元で甘く囁き、笑みを浮かべたかと思うと、僕の胸の突起に歯を立てた。


「つっ……」


その刺激により、僕の瞳から、とめどなく涙が零れ落ちた。煉は、僕の涙を舌で舐め取り、じっと見つめると口元を引き上げ、


「渚、痛い?でも俺も痛いよ。渚が他の奴に笑いかけて、話しかけていると胸が苦しい。いや、話すだけじゃない。その瞳に移すだけでも気が狂いそう」


「……」


煉の瞳に宿る狂気の色に返す言葉もなく、顔をそらし、押し黙っていると、煉の指が僕の下着の中に侵入し、僕自身の根元を痛いぐらいに手で締め付けてきた。


「つっ、痛い…離して…」


「まずは、渚の身体の中を俺でいっぱいにしなきゃね」


そう言うと煉は僕の髪を強くつかみあげた。


「俺の舐めて」



にこりと微笑む煉は、その表情とは逆に残酷な言葉を告げた。


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