堕ちた先には
6
甘い感覚が身体を走り抜け、二度目の絶頂を迎えそうになったとき
「だめだよ、まだいったら。もっと気持ちよくなるのは、これからだよ、渚……」
「そろそろかな…」
渚の後ろに熱い物があてがわれ、その熱さに全身が震えた。
「愛してる、愛してるよ、渚……、やっと今俺達は一つになれるんだ……」
煉の欲情した声とともに灼熱の楔が僕を貫いた。急激な圧迫感に息がうまくできず、声にならない悲鳴をあげた。
そして、あまりの痛さに涙がとめどなくこぼれ落ちる。
「ぅ……あっ……あ……」
「はぁ……、渚、……ゆっくり息を吐いて・・・」
煉は動きを一度止め、軽く息を吐いた後、ゆっくりと律動を開始した。
そのたびに、ぐちゃぐちゃと卑猥な音が部屋に響いた。
「ふふっ、渚の中はなんて熱いんだろう。俺に絡みついて離れないよ」
僕は首を左右に振り否定した。
しかし、煉は恍惚とした表情で僕の中をさらに激しく突いた。
「やぁ……、やめて……、痛いよ……」
「渚、もう少しの我慢だよ。気持ち良くなるから……」
「やぁ……、あぁぁ……」
「気持ち良くなってきたのかな・・・いい声だよ……。気持ち良いんだね、渚」
渚は煉から与えられる快楽に ただ喘ぐことしかできなかった。
自身に手を絡めとられ扱かれると、さらなる快楽が渚を襲い、無意識に渚の中にいる煉を締め付けてしまった。
「くっ……、すごい締め付けだね。渚、一緒にいこう……」
渚を扱く速度が増し、さらに激しく奥まで貫かれる。
渚の目の前が一瞬真っ白になり、蕾の奥に熱いものが注がれ中を満たし、同時に渚自身は白濁した液体をお腹の上に出した。
「あっ………」
一気に倦怠感が襲い、ぼんやりと天井を見つめた。
煉は焦点の合わない渚の瞳を熱い眼差しで見つめ、抱きすくめたまま、何かの誓いのように呟いた。
「渚……愛してるよ……。一生離さない、渚は俺だけの者だよ……」
そんな煉の言葉を聞きながら僕の意識は闇に落ちていった。
もう、僕と煉は普通に戻れない……。
禁断という名の扉が開いてしまったのだから……
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