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堕ちた先には

煉に久しぶりに会って、わずか数時間。


どうしてだろう……、煉の瞳の中、声、態度に得体の知れないものを感じるのは………。


煉に久しぶりに会って、嬉しかったのは事実なのに、徐々に不安、戸惑い、恐怖といった負の感情に押し流されていく自分がいる。


「……ん、渚君」


上の空な様子の渚を心配した莉桜の呼ぶ声で、意識が現実へ引き戻された。


「莉桜……」


公園に向かい、莉桜と手を繋いで、歩調に合わせゆっくり歩いていた。


近くの自動販売機で2人の飲み物を買い、公園のベンチへと誘導し、腰を下ろした。


冷たいお茶を飲み、渇きを覚えた喉を潤した。


二人で飲み物を飲みながら、しばらく沈黙が続いた時、莉桜が僕の顔を見つめて、話を切り出した。


「渚くん…、何かあった……?」

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あきゅろす。
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