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short/middle



「ここが君の部屋です。1人部屋です」

「なんで!?同室者は居ないのか!?」

「あいにく皆、同室者がいる人ばかりなので」

「1人だとつまらないじゃないか!」

「これがカードキーです。校内及び寮内の事は中に置いてある説明書を読んで下さい。では失礼します」

「おい!案内とか無いのか!」

「案内図がありますのでそれで確認してください」

喚いている彼を無視するように必要最小限の事だけを告げ、副会長は部屋をあとにした。


次の日から転校生は校内、学内問わず会う生徒に話しかけるが皆、無視をしたり生返事でそそくさとその場を後にするなど
彼を避けまくった。そして1週間後、

「なんなんだ!この学校は!誰も俺の友達になってくれないのか!」

転校生は大きく叫んだかと思うと近くにあった物を手当たり次第、壊していく。

それでも気が済まないのか遠巻きにみていた生徒に殴りかかろうとしたところでガシッと腕を掴まれた。

「何するんだよ!あっ、お前、俺と友達になりたいんだろ!?遠慮しないでいいんだぞ!」

転校生は腕を掴まれた姿勢のまま、その人物に話しかける。

「お前、カッコいいな!名前なんて言うんだ?俺は猿太でいいぞ!」

「器物破損の現行犯で風紀行きだ」

「何だよ!それ!そんなことよりお前の名前を教えろよ!恥ずかしがらなくていいぞ!」

腕を掴まれ、ずるずると引きずられながら転校生はなおも叫ぶように話しかけるがやはり無視されたまま、風紀室へと着いた。

「委員長、器物破損の現行犯だ。ついでに暴行未遂もある・・」

「そんなこと知らない!俺が悪いんじゃない!それよりお前、カッコいいな!名前は・・」

「器物破損も暴行未遂も証言者は腐るほどいる」

「お前!俺の話を遮るなんて最低だぞ!」

風紀室にいた委員長は転校生を連れてきた人物・1匹狼と言われている不良に話しかけた。

「悪かったな。まぁ、これで約束通り、今までの違反はチャラにする」

「あぁ」

「おい!俺を無視するな!」

「お前も不良を気取るのは止めていい加減、同室の爽やかくんの気持ちを受け入れてやれ。今回、あいつを守るのに色々動いたことは
 知ってるぞ」

転校生の声をまるで無いかのように話す委員長に不良君はフンっと鼻を鳴らし「ほっとけ」と一言言って部屋を出ていった。

「あ!お前!俺を置いて勝手に行くなよ!」

不良君を追いかけようとする彼を部屋にいた風紀員達が捕まえる。

「おい、転校生。お前は停学1カ月だ。寮内の部屋から1歩でも出たら即退学だ」

「俺は何も悪い事なんかしてない!それに俺は理事長の親戚なんだぞ!俺に何かしたら理事長が黙っていないぞ!」

「お前が先ほど壊した物の請求は実家の方に送る。この1週間、授業に1回も出ていないし反省もしない。あと、理事長からは
 お前とは親戚でも何でもないとあらかじめ聞いている」





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あきゅろす。
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