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「リコールって!?」

書記の疲れたような呟きと同時に凭れていた身体をガバッと起こし会長が驚いたように言うのを委員長はその頬にキスをおとしながら
宥め、そんな2人を周りは慣れた様子で眺めている。

「大丈夫だ。お前達はちゃんとやってる」

その言葉に安心し再び胸に凭れてくる会長のお腹辺りで腕を組み肩に顎をのせながら口を開いた。

「その全校集会で『本当に仕事をしていたのはこいつだ』と真実を皆に突きつけて目を覚まさせるのが風紀の役割だそうだ」

「なんかおいしいとこだけ持っていってません?」

「そうか?」

委員長は自分の手を玩具にしだした会長の横顔をニヤけた顔で見ながら、書記が“ずるいな”という副音声付で言ってくるのに答えた。

「なんというか・・・聞いてるだけで疲れる内容ですね・・・」

会計の腕に収まったまま、副会長がこめかみを押さえる。その会計も疲れたような様子をみせ、後の3人もにたようなものだった。
会長は委員長の膝の上で機嫌よさげにしていたが。

「まぁ、備えあれば憂いなし とも言いますしね。とにかく万が一、転校生が来る事があって本当にそんな人物だったら大変ですから
 一応、対策は立てておきましょうか」

副委員長の言葉にメンバーはしぶしぶ頷き、話し合いを始めた。


それから2ヶ月後。

「おい、今、理事長から泣きそうな声で『転校生が来るんだ』って連絡があったぞ」

生徒会室に呼ばれた委員長が扉を開けるなり会長が面白そうな声で告げてくる。

「あ〜、理事長にもあの話をしたら『なんでそんなのをウチが引き受けなきゃいけないんだ!』って言ってたからな」

「多額の寄付金を積まれて断り切れなかったんだと」

「ふぅ〜ん」

委員長は会長の言葉に返事をしつつ庶務が淹れてくれたお茶をお礼を言って飲む。

「なら打ち合わせ通りにするか。で、いつ来るんだ?」

「明後日」

「了解」


そしてついにその日がやってきた

「あっ、お前が迎えの奴か?俺は猿山猿太だ!お前の名前は?・・・」

迎えに行った副会長に早速、自己紹介をし名前を聞いてきた転校生はその顔をみて動揺した顔を見せた。

なぜなら副会長の顔は完全な無表情だったから。

「私の事は副会長と呼んでください。なんなら副会長様でもいいですよ」

「なんだよ、それ!そんな呼び方じゃ友達になれないじゃないか!それにその顔は何なんだよ!そんな顔、変だ!」

「私の顔が変かどうかは君に関係ありません。では寮へ案内します」

「え?理事長室じゃないのか!?」

「理事長は本日不在です」

「俺が転校してくる日に居ないなんて最低だ!」

「行くんですか?行かないんですか?行かないなら私は戻ります」

「行くよ!よし、案内しろ!」

内心、げんなりしながら顔は無表情を崩さず歩きだした副会長のあとを転校生は慌てて追う





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あきゅろす。
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