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某月某日、ある学園の生徒会室には役員全員と風紀の正副委員長が一堂に会していた。

「で、何ですか?急に皆を集めて」

ソファで優雅にお茶を飲みながら副会長が風紀委員長に尋ねた。

「俺の妹の婚約者が兄弟校で生徒会長をやってるのは知ってるな」

徐に口を開いた委員長の言葉に全員が頷く。

「そいつから連絡あってな。“宇宙人には気をつけろ”って言ってきたんだ」

「宇宙人っているのか?」

委員長の言葉にすぐ反応したのはこの学園の生徒会長で委員長の恋人だ。

「本当にいるかどうかは別としてあいつの学校に転校してきた奴のことらしい」

「なんだ、それ」

笑いながら言ったのは会計。

「そいつが言うにはその転校生はもじゃもじゃの鬘にビン底メガネで顔を隠し、ちょっとでも会話をしたら友達、クラスで席が隣どうし、
 もしくは寮で同室なら親友で上級生も同学年も関係なく名前を呼び捨て、声がバカでかくて人の話を聞かず自分の主張を
 押し通し、それが通らないと癇癪をおこしてすぐに暴力をふるうらしい。ついでに鬘とメガネの下は美形らしいぞ」

「は?」

訳が判らないと言った顔なのは風紀副委員長。

「で、転校生を案内するために赴いた副会長の顔を見て『その嘘臭い笑顔をやめろ!』というらしい」

「お前の笑顔って嘘臭いのか?」

「何を言ってるんですか。初対面の人間に無表情で接する方が失礼だと思いますけど。私はちゃんとTPOを考えて愛想笑いを
 しているんです。というか、私が迎えに行くんですか?面倒くさい・・」

副会長は会長のツッコミに面白くなさそうに返答する。

「次にチャラくゆるい話し方の会計に『セフレなんてやめろ!そんなの汚い!』というらしい」

「お前、セフレなんかいるのか?」

「いるわけないっしょ。たしかに喋り方はゆるいしチャラいかもしれないけどさ。そんなのいたらハニーに殺される」

会長のツッコミに会計は手を大きく振って恋人の副会長の方を見る。

「殺しはしませんけどそれなりのお仕置きは覚悟してもらわないと」

「だからいないって。判ってるくせに・・」

イチャつきだした副会長と会計の方を温い目で見ながら委員長が口を開く。

「続けるぞ。次に無口な書記に『無理に喋らなくていいぞ!俺はお前の言いたい事は判るから!』と言うらしい」

「お前、無口だったの?」

「普通に喋りますけど?」

またまた会長のツッコミに書記は普通に返事をする。

「だよな〜」

うんうんと頷く会長の頭を撫でながら委員長は続ける。

「で、次に双子の庶務に『俺はどっちがどっちかちゃんと判るぞ!』というらしい」

「お前、実は双子なのか?」

「んなわけないのは会長だってよく知ってるだろ」

実は会長と庶務の実家は近所で幼馴染だったりする。ちなみに庶務は1人っ子だ。




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あきゅろす。
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