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long(ファンタジー)
18. ・   


『だが、大会社社長の子息という育ちならばケイトの態度も理解できるな』

「そうなんです。油断をしないようにしつつ冷静に状況を判断し、なおかつ少しでも情報を掴もうとするそのお姿がなんとも
 頼もしいというか、さすが陛下の花嫁になられる方だと感服いたしました!」

それまで黙って話を聞いていたユーリが興奮したようにレオンハルトに伝え、その言葉を聞いた佳斗は驚いた。

「あれ?ユーリ、気がついてたの?」

「はい。一応、私も幼い頃から王族の方に仕えるべく教育を受けて参りましたので」

「そうかぁ。気付かれていたなんて僕もまだまだだなぁ」

「私のユーリは学校に通っている頃も優秀で常にトップの成績を修めていましたかr・・」

『ジョエル、お前のユーリ自慢は別の機会にしてくれ』

「うわっ、ぶった切った・・・・」

無表情でも声は嬉しそうなジョエルの言葉をレオンハルトは遮り、佳斗が思わず心の声を漏らすとマリオンの笑い声が
隣から聞こえた。

「これっていつものことだから。ジョエルはユーリの事になると人が変わるんだ」

「それだけ愛されてるってことだね」

「も、もうおやめ下さい」

上擦ったような声を出し、ユーリが顔を真っ赤にしながら遮ってくる。

「ただ、私も気付いたのはケイト様が陛下の事をお聞きになられた時で・・・・」

『ほう。ケイトは私の何を知りたかったのか?』

「特に何を、という訳ではなかったのですが、側仕えの人から見た国王様のことを教えてもらいました」

『どんなふうに聞かされたのか気になるところだが?』

「ユーリが国王様の事を話している時の表情は、本当に尊敬している人を僕に判ってもらおうと一生懸命で何というか・・・・
 こんなに熱弁をふるわれる位の方なんだなっと思うとある意味、安心しました」

『そうか・・・ならばユーリには特別手当を出さねばな』

「はい、是非お願いします」

佳斗が嬉しそうに言うとそれが伝わったのか、レオンハルトも小さく笑い声をあげ優しい温かな空気が流れた。

『ケイト、すまない。もう少しお前の話を聞いていたかったが時間切れのようだ』

しかし、そんな空気を破るかのようにレオンハルトは残念そうな声を響かせる。

「あ〜愚臣達がまだ引き下がりませんか」

『あぁ、先ほどからアロイスの左眉が上がりっぱなしだ』

「それはマズイですね」





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あきゅろす。
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