ガールシリーズ
5

 あれ程までに辱められて、あれ程までに身も心も踏みにじられてきたと言うのに、自分は一体どうしたと言うのだろうか。

 もしかして、もしかして…。

「どうした?」

 ふいに問われて、アリスは我に返る。

「な、何でもないの」

 と、男はアリスの答えが腑に落ちないのか、抱き締めていたアリスの胸を、くすぐるように揉んだ。

「あ…やんっ、だめっ」

「そうか、俺に秘密を持つような悪いコには、お仕置きだな」

「えー、まだ…」

 まだ、こうして遊んでいたいと言いかけ言葉は、ダークの唇にあっさりと塞がれた。

「たっぷり白状させてやるからな、アリス」

「教えて、あげない」

 もう一度ペロリと舌を出して、アリスは男の腕を擦り抜けた。そして、身軽に跳ねて、ダークを振り返った。

「もう一度、つかまえられたら教えて、あ・げ・るぅ」

 言って、アリスは笑い声を上げて駆け出した。

「言ったな」

 追いかけるダーク。そのダークに、嬉しい悲鳴を上げて逃げるアリス。

 戯れる二人を、真夏の太陽が照りつけていた。














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あきゅろす。
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