ガールシリーズ
4

「イクぞ…っ!」

 途端、最後の突き上げがあった。

「あ―――――っ」

 蕩けそうな声を出してアリスが達したのと同時に、男の肉棒からアリスの中へ精が注ぎ込まれた。

 ドクドクと流れ込んでくる熱い男の欲望を感じなかがら、アリスは男の肩を抱き寄せる。

「ダークさま…」

 名を呼んで、口付けた。

 下が繋がったまま、二人は何度も口付けを交わした。







 ザワザワと、人の声と気配が聞こえた。その音に、アリスはぼんやりと覚醒する。

「あたし…」

 何をやっていたのだろうか。

 周囲は壁で囲まれた狭い空間。その中に、一人座っていた。

「ここは…」

 呟いた次の瞬間、アリスは思い出した。

 朝、通学途中で立ち寄ったこの便所で、あの男とまた、交わったのだ。何度も、何度も、男を求めた自分が思い出される。

 いつもそうだ。嫌だと言いながらも、結局は歓びながら男とセックスをしているのだ。こんなに、いやらしい女の子だったなんて。

「でも…」

 恥じ入る一方で、満足している自分がいた。

 あの男に乱暴されることに、歓びすら感じているのだ。

 あの男の顔が思い浮かぶ。

 途端、ドキドキする気持ち。

 初恋もまだだったアリスには、この気持ちの正体が何なのか、到底気づく筈もなかった。

 アリスはゆっくりと立ち上がると、トイレのドアを開けた。

 外はもう夕暮れ時だった。

 トイレのタンクの上に男が置いた筈のアリスのショーツは、どこにも見当たらなかった。

「風が吹いたら、見えちゃうかなぁ…」

 短いスカートを気にしながら、アリスはとぼとぼと家路についた。




   END






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あきゅろす。
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