美少女と野獣
U-2
身体を洗うのもそこそこに、二人はベッドルームへ入った。明日から二人の部屋となる予定でゴルドールの準備したベッドはキングサイズのものだった。
ふかふかのスプリングに埋もれて、あられもない格好でゴルドールを待つアリスの白い肌に散らばる朱の印は、他の男のつけたもの。それを見下ろすゴルドールの表情に色はなかったが。
「いいね、アリス。今から君は私だけのものになる。もう他の男とこんなことをしてはいけないよ」
それは、子どもに言い聞かせるように。しかし、子どもと言うには目の前の少女は完熟した果実を晒して、妖艶なまでに色めいている。
ゴルドールはゴクリと生唾を飲み込んで、小さく首を傾げるアリスに覆いかぶさる。
バスルームで二度精を放ったのに、ゴルドールのものは力強く勃ち上がり、天を仰いでいた。ズキズキと熱く脈打つそれを、早く柔らかなアリスの中へ打ち込みたかった。
「可愛いアリス、応えておくれ。もう、私以外の誰のものにもならないと」
アリスは、自分の上に覆いかぶさるゴルドールの首に腕を回してしがみつく。
「私を満足させて…お願い…まだ、イケてないの」
そして自ら腰を持ち上げ、ゴルドールの腰を股の間に挟み込み、堅く尖ったものを自らの内へ導き入れていった。
「――――っ」
アリスの熱く柔らかな肉の感触に、先に降参したのはゴルドールの方だった。
身体が覚えこんでしまっていた。あの野獣のものを。あの、猛々しくも力強い肉の形を。
再三のアリスの求めに応じたゴルドールもついに疲れ果ててしまったのか、アリスの中へ身を投じたまま、眠りについてしまった。
「ヴァンさん…?」
アリスはゴルドールを揺り動かす。しかし、目を覚まさないゴルドールに自然にため息が漏れた。
「先に寝ちゃヤダ…私、まだ十分じゃないのに」
ヴァンと繋がったままのアリスの中心、その奥がまだ激しく疼いていたのだった。
「どうしたんだろう…私」
ゴルドールとはこれまで何度もベッドを共にしてきた。それなりに楽しめていたのに、今夜は何度しても満足できなかった。
アリスは自分の中にあるゴルドールのものがすっかり萎えているのを感じて、そっと抜き取る。糸を引くように自分の蜜口からゴルドールの先端に液体が滴り落ちる。アリスの中から流れ出すゴルドールの精はいつもに比べて決して少ない訳でもなく、アリスの求めるまま、いつも以上にゴルドールは励んだと思う。それなのに。
アリスは疼く腰を振りながら、癒えない疼きに苦悶の涙を流した。
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