美少女と野獣
U-1


 ゴルドールの家は町でも一番の資産家だった。地位も金もある若いゴルドールと結ばれることは、町の娘達の憧れだった。

 そのゴルドールに求婚され、アリスは思わず受けてしまったが。

 豪華な夕食の時間を共に過ごして、明日の挙式の間までずっと側から離したくないと言うゴルドールの希望で、アリスは彼の屋敷に招かれた。優しいゴルドールにアリスは夢見心地で付いてきた。

 真っ白なドレスを見せられ、気持ちを高ぶらせながら、アリスはシャワールームへ入った。

 下着を脱いで、自分の白い肌に散りばめられている朱の印を目にする。数日前のゴルドールとの行為の跡ではなく、明らかにあの野獣との交わりの証しだった。

「洗い流さなくっちゃ…」

 アリスはシャワーを握り、股間に向ける。

 べっとりとこびりつく物を擦って洗い落とし、奥に溜まっている物までかき出そうと指を差し込んだ。

「…あ…っ!」

 指の先端がそこに触れた途端、アリスは全身に痺れのようなものが走ったのを感じた。手にしていたシャワーを取り落とし、その手でアリスは自分の胸の先端を摘まむ。それとともに、股間に入れた指をゆっくり抜き差しし始めた。

「ここが…あん…っ」

 自分の感じる部分をつついて、アリスは小さく声を上げ、股間に差し込む指の数を増やす。その抜き差しの速度は自然に早まっていった。が、アリスが満足することはなかった。確かにアリスの求める場所に到達するのだが、明らかに勢いと力強さが違っていた。

「ああんっ、もっと…」

 アリスは浴室のタイルの上に四つん這いになり、頭を床に押し付け、尻を高く掲げた格好で指を深く差し込む。

「やだ…届かない…」

 とろりと流れ出るのはあの獣の精か、それともアリス自身の愛液か。それを指に絡ませながら、アリスは腰を振って指を奥へ差し込もうとする。と、ふいにその手を掴まれた。

「え…?」

 驚いて振り返る。自分が恥部を向けた先に立つのはゴルドールだった。いつの間に入ってきたのだろうか。

「あ…やだ…見ないで」

 恥ずかしさに動転して動けなかった。そのアリスの手をそっと股間から抜き取ると、ゴルドールはしゃがみこんでアリスの股間に顔を近づけた。

「お願い、あっちへ……あっ…」

 生温かく、軟らかなものがアリスの中心に触れてきた。それがゴルドールの舌だと気づいてアリスは腰を引こうとするが、ゴルドールに左右からしっかりと腰を掴まれて動けなかった。

 ねっとりしとた舌が割れ目から中へと侵入してきた。

「あ…あんんっ…」

 嘗め上げられ、アリスは腰から一気に力が抜けた。そのアリスをしっかり抱き上げ、ゴルドールは自分の腕の中へ取り込んだ。

「私達は明日には夫婦になる。いや、心はもう他人ではない。そうだろう?」

 優しく言って、ゴルドールはアリスに口付けてきた。アリスは震える手でゴルドールの背にしがみつく。

「して欲しければいつでもそう言うといい。君が望むままに私をあげよう」

「ゴルドールさん…」

 見上げてくるアリスの髪を撫でながら、ゴルドールは目を細める。

「そろそろ名前で呼んでくれないか? 私のアリス」

「え…」

 言われて、少し俯いて小さな声を出す。

「はい…ヴァンさん…」






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