「そう言えば、私が見た時は、もう拭き取られちゃってたけど、あの肉棒の中に入ってたのって…」
ふと、マコは聞く。
いつもはバイブなどの刺激でイク所を撮影しているのだが、今日は、「最後に気持ち良くなったら握り締めろ」と言われて手渡された男根の玩具。まさか中に何か入っているとは思わなかったのだが。
「キモチ良かっただろう?」
城之院は口角を上げる。
「う…うん…」
「悪いものじゃないよ、心配しないで」
そうなのだろうか。確かに、あの液体が身体の中に入り込んだ時、とてつもない快感を感じた。今まで味わったことのないような。
「また、使ってあげるよ。君とは相性が良いようだから」
「え?」
言っている意味が分からないと思って、首を傾げるマコに、城之院はウィンクを寄越す。
きゅん…。
胸が鳴った音が聞こえた。
途端、マコはこんなことはどうでも良くなった。城之院が自分に悪いことをする筈がないのだから。
「城之院さん、これで引けですか?」
シャワーを止め、マコはバスタオルをまず城之院に差し出してから聞く。
「いや、これから次の仕事の打ち合わせでね、オーナーと会うことになっている」
「オーナーさんと!?」
「いずれ、君も紹介してあげよう、時がくればね」