青い月赤い石
6
涙で潤む瞳は、行為によるものか、それとも。
「お前に辛い思いをさせたくなかった。俺はあの時、追われる者だった」
「そんな…」
悲しそうな目をするセティアに、エドガーは身体をずらして顔を間近に近づける。
「だが今は違う。身の潔白は証明され、事業にも成功し、財を得た。お前を堂々と迎え入れられる」
「エドガーさん…」
降ってくるエドガーの唇。熱いそれに、セティアは頭の芯までとろけそうになる。
「愛している、セティア」
ゆっくりと心に染み込む言葉とともに、セティアの中へ入ってくるエドガー自身。
「ひ…っ!」
その太さに、セティアが一瞬怯むのを、エドガーはその腰を押さえて逃がさず、更に奥へと身を沈めていく。
「や…だめ…っっ」
キリキリと、そこが裂けそうな痛みがセティアを襲う。ガゼルのものより何より、今まで知らなかった程の太さがセティアをこじ開けていく。
「い…いたい…エドガー…さん…」
セティアはエドガーにしがみついて、腰を掴まれて動かせないまま、エドガーの分け入ってくる感覚に耐える。涙が滲む。
「エドガーさぁん…」
頬を伝うものを拭う手に、セティアは顔を上げる。その頬に口付けが振ってくる。
「すぐに気持ち良くさせてやるからな」
言ってエドガーはセティアの中へ、己の根元まで差し込んだ。
「あ…っ」
セティアの最も感じやすい部分に、その先端で触れてくる。その瞬間、セティアはピクリと身体を震わせる。痛みが瞬時に快感へと変わる。が、それも一瞬だけで、エドガーはすぐにその動きを止める。
セティアはエドガーを上目使いに見上げる。そのセティアの頭を撫でる。
「初めからこうしていれば良かった。俺はあの頃、幼いお前がとても大切だった。俺の醜い欲望に染めたくなかった」
「エドガーさん…」
エドガーは語りながらも、ゆっくり抜き差しを繰り返す。
「だが、もういいな? お前も俺を受け入れるのに十分育った」
言ってエドガーの手はいつの間にかセティアの胸の上にあった。その先端を摘まんで、指の腹で転がしては、押さえ付ける。
「や、だぁ…」
「お前とひつとになる…その願いがやっと適った。やっと…」
セティアの中で蠢めきながら、更に太くなっていくエドガーのものに、セティアはそこだけに神経が集中する。
腰を動かしながら、セティアの最奥を突くようで突かないもどかしさ。セティアは無意識にエドガーを求めて腰を動かした。
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