青い月赤い石
8

 ガゼルは舌打ちして、股間にあるセティアの手を握った。小刻みにその手をうごめかせながら、突き上げる。

「ああ…あああっ…」

 もう片方の手でセティアの胸を掴んで、手のひらで揉み上げながら、先端を強くつまむ。

「ふ…う…あ……っ」

 セティアはいたる所からの刺激に、次第に頭がぼんやりしてきた。そしてそれらの刺激にだけ集中し始めた。

 与えられる刺激と、自分自身で慰める刺激。

 ガゼルはセティアが自分の中心に差し込んだ指を自ら動かし始めたことを確認してからその手を放すと、すぐ前方のもうひとつの隙間へと移動する。

 柔らかく尖ったその先端をさぐって、そこにあったものを、きゅっとつまみ上げた。

「やああああっ」

 痛みと快楽との入り交じったその刺激に、セティアは一際大きな声を上げて、腰を上下に振った。

「…そんなにイイか?」

「…や…だ…んん…」

 言いながら、セティアはもう一方の手を、今ガゼルのつまんだ場所へ伸ばしていった。

「うう…あ…」

 自分で触れて、甘い声を上げるセティア。ガゼルはそのセティアを見下ろしながら、その細腰を掴んで、一気に己を突き刺した。双丘を押し広げ、更に奥へと押し込める。

「セティ…ッ」

 根元までセティアの中に押し込んで、背後からその身体を抱き締める。

「お前の全て…どこもかしこも、全て俺のもの…セティ…セティ…」

 抱き締めたまま、ガゼルは腰を動かし始める。

 本来、男のものを受け入れるためにある場所ではない部分に、ガゼルのものを感じながら、その一方で己の中へ差し入れた指先にも、押し潰すようなガゼルの感触が内壁ごしに伝わってきた。

「ガゼル…さま…」

「分かるか? 俺が」

 セティアの返事はないが、喉を鳴らす嬌声が更に艶を帯び、吐く息が喘ぎに変わっていく。

 ガゼルは腰を動かしながら、狭い中で、内壁を擦り上げてセティアの最も感じやすい場所の丁度裏側を突いた。

「ひゃあ…っ」

 セティアが身体をすくませるのを抱きとめて。

「大丈夫だ。セティ、セティ」

 ガゼルはそこを目がけて突き上げを始めた。

 やがて膝の力が抜け、崩れようとするセティア。その身体をくの字に曲げさせ、突き出した双丘の更に奥へと、ガゼルは強く突き上げた。

「―――――!」

 声にならない声を発して、セティアはそのまま身体を引きつらせた。それと同時に、ガゼルは己の欲望を吐き出した。セティアは身体の奥を逆流していくガゼルの熱いものを感じた。

 粗く、ガゼルの吐く息を耳元で聞きながら、セティアはゆっくりと意識を手放していった。








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