青い月赤い石
5


「脱げ」

 寝室に入るなり、男はセティアを突き飛ばしてそう言い放った。

「脱ぐって…」

 セティアは男を振り返って、差し向けられたナイフに一歩下がる。男は近くにあった椅子に腰掛け、セティアにナイフを向けたまま。

「そうだな。じゃ、まずそのスカートの中身から脱いでもらおうか」

「え…」

 もう一歩下がるセティア。

「あなた、何なの? 大体、勝手に人の家に押し入ってきて」

「分かんねぇのかよ?」

 男は鼻先で笑う。

「お前をレイプしに来たんだよ」

 ぞっとした。セティアは何とか逃げられないかと、辺りを目だけで見回す。

「下手な真似、するんじゃねぇぞ。その可愛い顔にキズをつけられるよりも、俺の言いなりになった方がマシだろ? どうせ男を知らねぇ訳じゃねぇだろうし」

 くつくつ笑う男。セティアはどこか覚えのある男の仕草とか話し方に首を傾げようとして。

「おらっ、早くしねぇかっ」

 突然に怒鳴られて、ビクリと震える。

「脱がねぇのか?」

「…」

 ナイフをちらつかせて聞く男に、セティアは渋々スカートをめくって、ゆっくり下着を脱いでいった。それをじっと見ている男。脱いだものをベッドに置こうとして。

「そこに横になれ」

 男はベッドをナイフで指し示した。セティアは戸惑いながら、言う通りに仰向けに横たわった。

「よーし。じゃあ膝を曲げて足を開け」

「ええーっ?」

 セティアは驚いて跳び起きる。

「いいから、やれっ」


 また怒鳴られる。ベッドの足元にある椅子に男は座っている。そこからはセティアの恥部が丸見えになるだろう。

 しかし、やるしかないセティアは足を閉じたまま膝を曲げる。ゆっくりとした動作に、男はイライラした声を上げる。

「足を開けっつってんだろうがっ!」

 ビクッとして、セティアは慌てて足を開く。ミニのタイトスカートでは隠しようもなく、セティアの秘所は男の眼前に晒される。

 恥ずかしくて顔を背けるセティアに、男の声。

「自分でやってみろ」

「…え?」

「やり方くらい知ってるだろ?」

「やり方って…」

「指でできねぇってんなら、道具を貸そうか?」

 男が懐から出すものに、セティアはギョッとする。男性性器の形をしたいわゆる大人の玩具――。


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あきゅろす。
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