テニプリ
忍跡
いつからだろう。ラケットを握るのが怖くなったのは。
いくら手に豆をつくったって、いくらそれが潰れたからって。
惨めな俺は知ってしまった。
跡部には勝てないと。
努力しても意味はないと。
俺が焦がれでも、待ってくれと願っても、跡部は前に進んで行く。
あいつと肩を並べることなどできないと頭では理解していたはずだったのに。
「跡部、やろうや」
「良いぜ、コートに立ちな」
抑えられない本能が、快感を求め今日も理性を食い破る。
END
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