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テニプリ
忍跡


乱して、崩して、それから。

頭の中でいつもそんなことばかり考えていた。

左手で押さえつけて、右手で掻き回して。

更にえげつない事だって何回も繰り返した。


それでも幻想の跡部は一度だって泣かなかった。


泣かせられなかった、と言った方が正解かもしれない。



『忍足』

偽者は凛とした声で俺の名前を呼ぶ。


そして笑うのだ。







「忍足」

「おはようさん、跡部」

昨日の夢と同じ顔が目の前にある。

凛とした美しい声も引き連れて。


あかん。



もう、限界かもしれん。


「跡部」




すまんなぁ。



キスぐらい、あの夢に比べたらかわえぇもんやない?


END




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