春に寄り添う龍 2(グロい表現が含まれます) それは、倒れている男達と、動かない男達を蹴っている集団。 「ひっ………!」 辺りには血のむせ返るような匂いが漂っている。 「龍仁さん、あれ」 その集団の一人が俺を指差す。 思わず体が震える。 「なんだ………お前」 男が《りゅうじん》と呼んだ男は、こちらを見る。その目に、俺は――恐怖した。 「小学生か?」 「ひぃっ」 男は俺に近づき、俺の腕を掴む。俺は、逃げれなかった。足が、ゆうことを聞かない。体が、自分のものじゃないみたいに…… 「まさかお前………そいつらの仲間か?」 そう言って男は倒れている男のお腹を蹴った。 [*前へ][次へ#] [戻る] |