春に寄り添う龍
2
一通り笑って、やっと笑いが治まったらしい。
「・・・笑いすぎ」
「お前が悪い」
って言ってまた笑い出す龍仁。ほら、回りの人達が変な目で見てるよー。
「あー笑った。」
俺の頭を撫でながら龍仁は優しく微笑んだ。
「・・・(うぅ・・・かっこよすぎ!!)」
直視してしまった俺は顔が熱くなるのがわかった。
絶対今茹でタコみたいだ!!
「ほら、行くぞ」
龍仁は俺の手を握り・・・嘘付きました。実際は恋人繋ぎで、学校に向かった。
「龍仁、は、離して!」
「無理。」
学校に近づくと、同じ制服が増えてきて余計恥ずかしくなる。
「龍仁、」
名前を呼ぶと、周囲がざわついた。
「?」
女子は、般若みたいな顔でこっちを見てて、男子は、半分怯えてて半分うっとりしてる・・・という今までなったことない状況に少しビビってしまう。
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