春に寄り添う龍
4
それから、何も言えず時間が過ぎていく。聞きたいことはたくさんあるけど、恐すぎて聞けない。
いつの間にか夕日は沈みきっていた……
男達はある扉の前で立ち止まった。両側の扉を開ける。《りゅうじん》は俺を抱えたままなかへと入っていく。
「「「お疲れ様で………す?」」」
なかに入るとあちらこちらから困惑の声が聞こえた。
「総長!弟さんっすか!?」
一人の赤髪が前に出てきていった。
「……こいつは、俺の」
辺りに緊張がはしる。
「妻だ。」
「……」
「「「…………………」」」
「「「「えええええぇぇえ!!?」」」」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!